2019年度版
新刊書アンテナ 哲学・現代思想書 出版情報一覧

新刊書アンテナでは、今年度に国内で出版された哲学・現代思想に関係する書籍をすべて網羅し、逸早くご紹介していきます。哲学・現代思想に少しでも興味をお持ちのお客様へ、購買検討に役立てていただければ幸いです。また同時に新刊書購買機会の場となっていただければうれしく思います。

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哲学書 現代思想書の新刊書アンテナ 2018年過去ログ情報はこちら

クリエイティブ・ラーニング

創造社会の学びと教育
井庭 崇、鈴木 寛、岩瀬 直樹、今井 むつみ、市川 力 著
2019年2月23日 発売
慶應義塾大学出版会

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クリエイティブ・ラーニング(創造的な学び)は、「つくることで学ぶ」という新しい学びのスタイルである。「自ら知識を構成する」学習観は、「アクティブ・ラーニング」や「プロジェクト型学習」「探究学習」のように、学び手自身による活動がベースとなるが、クリエイティブ・ラーニングは、何かを「つくる」ことをより一層重視する。そして、これからの学校は、創造的に学ぶための「つくる」経験を積む場となり、教師は、生徒が「つくる」ことを支援するだけでなく、一緒に問題に挑戦し、一緒につくることに取り組む仲間、「ジェネレーター」となる。(引用)

目次
プロローグ
序 章 構成主義の学びと創造――クリエイティブ・ラーニング入門
付録 クリエイティブ・ラーニングを支援するパターン・ランゲージ
第1章 これからの時代に求められる教育
第2章 自ら学ぶ学級をつくる
第3章 認知科学から見た学びと創造性
第4章 創造的な学びをつくる
エピローグ
文献案内

物理学と神

池内 了 著
講談社学術文庫
2019年2月9日 発売中

試し読みコーナー

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かつて神の存在証明を果たそうとした自然科学は、その発展とともに神の不在を導き出した……というのは、本当だろうか? 現代物理学の描く世界からは、宇宙に最初の一撃を与え、サイコロ遊びに興じる至高の存在はいまだ消え去っていないのではないか? 古代ギリシアから近代科学の黎明、そして量子力学まで、「神という難問」に対峙し翻弄される科学の歴史を、名手が軽妙かつ深く語り切る。(引用)

第一章 神の名による神の追放
第二章 神への挑戦―悪魔の反抗
第三章 神と悪魔の間―パラドックス
第四章 神のサイコロ遊び
第五章 神は賭博師
第六章 神は退場を!―人間原理の宇宙論
第七章 神は細部に宿りたもう
第八章 神は老獪にして悪意を持たず

濃霧の中の方向感覚

鷲田清一 著
晶文社
2019年2月1日 発売中

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危機の時代、先の見えない時代において、ほんとうに必要とされ、ほんとうに信じられる知性・教養とはなにか?それは、視界の悪い濃霧の中でも道を見失わずにいられる「方向感覚」のこと。複雑性の増大に耐えうる知的体力をもち、迷ってもそこに根を下ろしなおすことのできるたしかな言葉と出会う。社会、政治、文化、教育、震災などの領域において、臨床哲学者がみずからの方向感覚を研ぎ澄ませながら綴った思索の記録。(引用)

目次
まえがき
1 社会 Society
2 政治 Politics
3 文化 Culture
4 教育 Education
5 震災後のことば Literature After the Disaster
6 身辺雑記 Memories
対話の可能性──あとがきに代えて

デリダ 歴史の思考

亀井 大輔 著
法政大学出版局
2019年1月26日 発売中

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歴史とは何か」と問うとき、われわれは起源から目的へと直進する哲学的伝統と言語のシステムに囚われてしまう。一九六〇年代のデリダはそのような歴史、あるいは歴史を思考することの困難をモティーフとして脱構築の思想を形成し、自らの理論の射程を爆発的に拡大していった。初期デリダの諸論考をクロノロジックに読み解くことで、その独創的な仕事に通底する「歴史の思考」を示す。(引用)

序論──歴史の思考
一九六〇年代のデリダ
歴史の形而上学的な概念──エピステーメーとしての歴史
歴史と言語──アイノスとしての歴史性
歴史の思考
本論の概観

第一章 歴史の思考と時代(エポック)の問題
一 遅延と抗争(一九六二─六三年)
フッサール『幾何学の起源』概観
遅延としての歴史──『幾何学の起源・序説』
(1)伝承と超越論的歴史性
(2)言語とエクリチュール
(3)理念と目的論
(4)意味としての歴史
(5)存在論的問い
(6)遅延
エクリチュールと構造──「力と意味作用」
抗争としての歴史
二 歴史主義のアポリア(一九六三─六七年)
デリダと歴史主義
フーコー論における歴史主義批判──「コギトと狂気の歴史」
時代(エポック)の問題──『グラマトロジーについて』
おわりに──デリダ─フーコー論争の行方

第二章 言語の問いから脱構築の戦略へ
一 脱構築の継承と言語の問い(一九六四─六五年)
ハイデガーにおける「言語の問い」──『ハイデガー』講義
(1)「言語の問い」
(2)隠喩
レヴィナスにおける「言語の問い」──「暴力と形而上学」
(1)歴史性概念の移動
(2)言語の問いと隠喩
二つの終末論の近さ
二 エコノミーと戦略(一九六六─七一年)
資源(リソース)の問題
一般的エコノミー
戦略の形成

第三章 現前と痕跡──現前の形而上学論の成立
一 理念の奇妙な現前──フッサール論の変遷(一九五三─六七年)
はじめに──無限と無際限
カント的意味での理念──『発生の問題』から『幾何学の起源・序説』へ
生き生きとした現在──『幾何学の起源・序説』から『ハイデガー』講義へ
有限なる無限の差延──『声と現象』
二 痕跡の生成──レヴィナスとの交差(一九六四─六八年)
レヴィナスにおける「痕跡」
「痕跡」への注目──「暴力と形而上学」雑誌版
(1)痕跡、エクリチュール
(2)痕跡としての現前?
(3)生き生きとした現在と痕跡
デリダにおける痕跡概念の生成
おわりに──「暴力と形而上学」書籍版

第四章 『声と現象』とハイデガー
一 自己触発の射程
デリダの自己触発論──『声と現象』
自己触発論の背景
ハイデガーからデリダへの自己触発の受け継ぎ
(1)自己触発と自己伝承
(2)アンリとデリダ
(3)根源的時間と差延
二 真理の歴史──アレーテイア、痕跡、贈与
声と真理
『声と現象』におけるZeigen
真理と痕跡
真理の歴史
出来事と真理
おわりに

第五章 脱構築の展開と歴史の思考
一 もうひとつ別の歴史性──出来事と正義
歴史の思考と差延の思考
歴史と出来事
(1)知/非─知
(2)可能なもの/不可能なもの
(3)地平/垂直性
出来事と正義──『法の力』における歴史の思考
二 目的論における終末論の裂け目
目的論について
終末論について
目的論と終末論
差延の二つの運動
おわりに──差延のエリプシス

補論 生き延びとしての翻訳──来たるべき言語に向けて
フッサールの翻訳論
翻訳可能性と一義性
変形としての翻訳
「生き延び」としての翻訳──ベンヤミンの翻訳論
「来たるべきひとつの言語」

スピノザ 力の存在論と生の哲学

秋保 亘 著
2019年1月26日 発売中
法政大学出版局

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スピノザの生を切実に貫いていた問いとは、いったい何だったのか──。みずからの名をもって一人称で語る最初期の著作『知性改善論』でその哲学的企てを開始したスピノザは、いかなる道をたどって稀代の哲学書『エチカ』に到達したのか? スピノザ哲学の生成と展開を緻密に再構成し、その総体を〈生の肯定の哲学〉として一貫した姿で描き出す、正統にして革新的な挑戦。気鋭の著者が放つ渾身の論考(引用)

目次
序 論

第一章 スピノザ哲学の開始点――確実性の問題
第一節 学の目的――スピノザ哲学のもくろみ
第二節 確実性の問題

第二章 実在と本質――スピノザ形而上学の問題
第一節 『改善論』における実在と本質の問題――個別性
第二節 個別的なものの本質と実在――実在の多義性・本質の優位・自然の順序
第三節 『改善論』の定義論(1)――定義論と順序づけ 「方法の第二部」の標的
第四節 『改善論』における定義論の理論的困難と確固永遠なるものの問題

第三章 スピノザ形而上学の構造――本質・実在・力能
第一節 『エチカ』冒頭における定義の問題
第二節 属性・本質・完全性・事象性・力能――力の存在論

第四章 Ratio seu Causa――原因あるいは理由
第一節 デカルトにおけるcausa sive ratio
第二節 スピノザにおける原因と理由

第五章 個別的なものの実在と本質
第一節 個別的なものの実在――有限性の問題
第二節 個別的なものの本質

第六章 本質・実在・力能――永遠性
個別的なものの永遠性――本質と実在

結論 力の存在論と生の哲学

コレージュ・ド・フランス講義草稿

1959-1961
モーリス・メルロ=ポンティ 著
松葉 祥一、廣瀬 浩司、加國 尚志 訳
2019年1月25日 発売中
みすず書房

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本書は、メルロ=ポンティが1961年に急逝する直前まで書かれていたコレージュ・ド・フランス講義のための草稿はじめ、遺稿として発見された当時の講義草稿を復元・編集して一書となすものである。『見えるものと見えないもの』「研究ノート」とともに、哲学者の晩年の思索を理解する大きな手がかりとなる待望の書である。
「今日の哲学」「デカルト的存在論と今日の存在論」「ヘーゲル以後の哲学と非‐哲学」の三編を軸に、ハイデガー、フッサール、デカルト、ヘーゲル、マルクス、さらにパウル・クレーやプルーストなどを読み込み、非‐哲学のなかでの哲学の再発見、肉の存在論などの構想が多層で論じられる。(引用)

目次
凡例
序文 クロード・ルフォール
はしがき ステファニー・メナセ
1958-1959年講義
今日の哲学
1960-1961年講義
デカルト的存在論と今日の存在論
ヘーゲル以後の哲学と非‐哲学
補遺
1960年10月の執筆の下書き
1958-1959年講義への補遺
フッサールについてのp. 37bisの取り上げ直しと展開
「付録XX III」の翻訳と注釈
精神分析
1960-1961年講義への補遺
存在論(挿入された数葉)

言語と行為
いかにして言葉でものごとを行うか

ジョン・ラングショー・オースティン 著
飯野勝己 訳
講談社学術文庫
2019年1月12日 発売

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本書で提示された理論は「言語行為論(speech act theory)」と呼ばれる。従来の言語論は、命題の真偽を問題にしてきた。それに対してオースティンは、言葉はただ事実を記述するだけでなく、言葉を語ることがそのまま行為をすることになるケースがある、と言う。例えば、「約束する」と発話することは「約束」という行為を行うことである。ここにある「確認的(コンスタティヴ)」と「遂行的(パフォーマティヴ)」の区別は、以降の哲学に不可逆的な影響を与えた。(引用)

第I講 〔遂行体と確認体〕
第II講 〔適切な遂行体のための諸条件〕
第III講 〔不適切さ──不発〕
第IV講 〔不適切さ──悪用〕
第V講 〔遂行体の条件として考えうるもの〕
第VI講 〔明示的な遂行体〕
第VII講 〔明示的な遂行的動詞〕
第VIII講 〔発語行為、発語内行為、発語媒介行為〕
第IX講 〔発語内行為と発語媒介行為の区別〕
第X講 〔「……と言うことにおいて」対「……と言うことによって」〕
第XI講 〔言明、遂行体、発語内の力〕
第XII講 〔発語内の力の分類〕

社会的なものを組み直す
アクターネットワーク理論入門

ブリュノ・ラトゥール 著
伊藤嘉高 訳
法政大学出版局
2019年1月11日 発売

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主体/客体あるいは人間/自然といった近代的世界認識を超え、脱中心的なネットワークとして社会を記述するアクターネットワーク理論。アーリ、ラッシュら多くの社会学者に影響を及ぼし、技術社会論、情報論、経営学、地理学、人類学、哲学、アートにもインパクトを与えた方法論を、提唱者であるラトゥール自身が解説する。現代の知見をふまえてアップデートされたラトゥール社会学の核心。(引用)

目次
謝 辞
序章──連関をたどる務めに立ち帰るには

第Ⅰ部 社会的世界をめぐる論争を展開させるには
はじめに──論争を糧にすることを学ぶ
第一の不確定性の発生源──グループではなく、グループ形成だけがある
グループ形成が残す痕跡のリスト
ノー・ワーク、ノー・グループ──働きかけがなければ、グループはない
媒介子 対 中間項
第二の不確定性の発生源──行為はアクターを超えてなされる
〈アクターが行為する〉ように他の多くのものがしている
実地に根ざした形而上学を探究する
エージェンシーをめぐる論争を地図に示すためのリスト
誰かに何かをさせる方法
第三の不確定性の発生源──モノにもエージェンシーがある
働いているアクターの種類を増やさなくてはならない
モノを行為の進行に与するものにする
モノはところどころでしか痕跡を残さない
モノの活動が簡単に可視化される状況のリスト
権力関係を忘却してきたのは誰なのか
第四の不確定性の発生源──〈厳然たる事実〉対〈議論を呼ぶ事実〉
構築主義 対 社会構築主義
科学社会学の幸いなる難破
社会的説明は必要ない
翻訳 対 移送
経験には目に映る以上のものがある
〈議論を呼ぶ事実〉を展開するのに資するリスト
第五の不確定性の発生源──失敗と隣り合わせの報告を書きとめる
テクストを書くのであって、窓ガラスを通して見るのではない
ついにネットワークが何であるのかを定義する
基本に帰る──ノートのリスト
批判ではなく、展開
アリ/ANTであることの難しさについて──対話形式の幕間劇
導入──消極的な理論と積極的な理論
ネットワークと、記述の重要性について
解釈的なパースペクティブと客観主義的なパースペクティブについて
相対主義、ANT、コンテクストについて
文字による記述、作り話、論文について
痕跡を残さないアクターと、研究から学ぶ必要のないアクターについて
反省性と説明について
構造主義とANTの果てしない隔たり
科学、権威、意義について

第Ⅱ部 連関をたどり直せるようにする
はじめに──社会的なものをたどることは、なぜ難しいのか?
社会的なものをフラットな状態に保つ方法
第一の手立て──グローバルなものをローカル化する
パノプティコンからオリゴプティコンへ
パノラマ
第二の手立て──ローカルなものを分散させ直す
分節化、ローカル化の装置
対面的な相互作用という場の怪しさ
プラグイン
アクターから、分かちがたい結合へ
第三の手立て──複数の場を結びつける
規格から収集型の言表へ
ついに媒介子
プラズマ──ミッシング・マス

結章 社会から集合体へ──社会的なものを組み直すことは可能か
どのような政治認識論なのか?
数あるなかの一学問分野
政治の異なる定義

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