新刊書アンテナでは、今年度に国内で出版された哲学に関連する書籍をご紹介しております。
※すべて把握できていない場合がありますので、お問い合わせにてお知らせいただければ幸いです。
國分功一郎 著
新潮文庫 こー73ー1
新潮社
文庫
目次
序章 「好きなこと」とは何か?
第1章 暇と退屈の原理論―ウサギ狩りに行く人は本当は何が欲しいのか?
第2章 暇と退屈の系譜学―人間はいつから退屈しているのか?
第3章 暇と退屈の経済史―なぜ“ひまじん”が尊敬されてきたのか?
第4章 暇と退屈の疎外論―贅沢とは何か?
第5章 暇と退屈の哲学―そもそも退屈とは何か?
第6章 暇と退屈の人間学―トカゲの世界をのぞくことは可能か?
第7章 暇と退屈の倫理学―決断することは人間の証しか?
結論
付録 傷と運命―『暇と退屈の倫理学』増補新版によせて
双書現代倫理学 7
規範倫理学篇 1
大庭健 編集
古田徹也 監修
勁草書房
四六判
目次
第1部 義務論、またはカント主義
カントの普遍的法則の方式
性格のための余地を設ける
第2部 功利主義
理想的規則功利主義(『善と正の理論』より抜粋)
倫理学理論と功利主義
社会正義の探究者
中公新書 2674
齋藤純一、田中将人 著
中央公論新社
新書
目次
第1章 信仰・戦争・学問―思想の形成期
第2章 『正義論』は何を説いたか―現代政治哲学の基本思想
第3章 「リベラルな社会」の正統性を求めて―『政治的リベラリズム』の構想
第4章 国際社会における正義―『万民の法』で模索した現実主義
第5章 晩年の仕事―宗教的探究と「戦争の記憶」
終章 『正義論』から五〇年―「ロールズの理想」のゆくえ
『論理哲学論考』100年
現代思想1月臨時増刊号 2021(vol.49ー16)
青土社
目次
『論理哲学論考』100年
論理と世界
倫理と生
戦争と祈り
哲学者とその弟子
ことばとかたち
心と他者
おとなと子ども
懐疑と治療
J.カルリエ,A.I.デイヴィッドソンとの対話
叢書・ウニベルシタス 1138
La philosophie comme manière de vivre
ピエール・アド 著
小黒和子 訳
法政大学出版局
四六判
目次
第1章 教会の法衣のもとで
第2章 研究・教育・哲学
第3章 哲学の言述
第4章 解釈・客観性・誤読
第5章 合一体験と哲学的生
第6章 精神の修練としての哲学
第7章 生き方としての哲学、知の探求としての哲学
第8章 ソクラテスからフーコーまで―ひとつの長い伝統
第9章 受け入れがたいもの?
第10章 いま在ることがわれわれの幸福
哲学的解釈学の要綱
叢書・ウニベルシタス 177
ハンス・ゲオルク・ガダマー 著
轡田收、三浦國泰、巻田悦郎 訳
法政大学出版局
B6
目次
第3部 言語を導きの糸とした解釈学の存在論的な転回
解釈学的経験の媒体としての言語
“言語”の概念に対する西洋思想史の刻印
解釈学的存在論の地平としての言語
付論 1‐6
付録 解釈学と歴史主義
ジェイムズの「宗教と科学」論
春秋社
四六判
目次
序章 救済の宗教と科学の時代
第I部 ジェイムズの宗教観と科学観
第1章 科学の時代とジェイムズ
第2章 ジェイムズの救済論
第3章 道徳と宗教
第4章 ジェイムズとダーウィン主義
第II部 ジェイムズ哲学と「宗教と科学」
第5章 プラグマティズム
第6章 自然主義と超自然主義
第7章 信じる意志
第8章 ジェイムズの自由意志論
第9章 信仰と救済
古田徹也 著
朝日新書 845
朝日新聞出版
新書
目次
第1章 言葉とともにある生活
「丸い」、「四角い」。では「三角い」は?
きれいごとを突き放す若者言葉「ガチャ」 ほか
第2章 規格化とお約束に抗して
「だから」ではなく「それゆえ」が適切?―「作法」に頼ることの弊害
「まん延」という表記がなぜ蔓延するのか―常用漢字表をめぐる問題 ほか
第3章 新しい言葉の奔流のなかで
「○○感」という言葉がぼやかすもの
「抜け感」「温度感」「規模感」―「○○感」の独特の面白さと危うさ ほか
第4章 変わる意味、崩れる言葉
「母」にまつわる言葉の用法―性差や性認識にかかわる言葉をめぐって1
「ご主人」「女々しい」「彼ら」―性差や性認識にかかわる言葉をめぐって2 ほか
イギリス経験論から現代プラグマティズムへ
加賀裕郎、新茂之 編集
SPD叢書
萌書房
四六判
目次
第1部 経験概念の多面性
道徳的感情の共有可能性の構造―ヒュームの道徳論における一般的観点の機序
「生に対する歴史の功罪」の循環説について
デューイにおける美的経験のコミュニケーション的様態
デューイ倫理学における経験の共有
第2部 経験論と論理学
J.S.ミル『論理学体系』における幾何学の経験論的把握―必然性の問題に照準を定めて
カルナップ「哲学の疑似問題」における「合理的な再構築」の認識論的意義
論理学と認知研究の接続―認知への適応論的アプローチにおける論理研究の可能性
第3部 経験論の現代的展開
デューイの「経験」概念についての考察―「探究」という範疇による把握とそのポスト・モダン的意義
論理的経験論から日常言語によるコミュニケーション論へ―ウィトゲンシュタイン哲学を中心に
パトナムの自然的実在論―真理と知覚の哲学の検討を通して
“Empfindung”と“Erfahrung”の間―文化的自然主義のほうへ
『オプス・ポストゥムム』研究序説
松山壽一 著
法政大学出版局
A5
目次
第一部 シェリング自然哲学とカント自然哲学
第一章 カントの自然哲学
第二章 化学革命とカント、シェリング
第三章 シェリングの自然哲学
第二部 『オプス・ポストゥムム』 というラビュリントス
第四章 移行プロジェクトとエーテル演繹
第五章 自然学の可能性
第六章 超越論的観念論と超越論哲学──カントとスピノザ主義
生活水準をめぐる経済学と哲学の対話
STANDARD OF LIVING
アマルティア・セン,ジョン・ミュールバウアー,ラヴィ・カンブール,キース・ハート,バーナード・ウィリアムズ 著
晃洋書房
四六判
目次
序論(ジェフリー・ホーソン)
レクチャー1:概念と批判(アマルティア・セン)
レクチャー2:生活とケイパビリティ(アマルティア・セン)
生活水準をめぐるセン教授の議論について(ジョン・ミュールバウアー)
生活水準―不確実性・不平等・機会(ラヴィ・カンブール)
コモディティ化と生活水準(キース・ハート)
生活水準―利益とケイパビリティ(バーナード・ウィリアムズ)
リプライ(アマルティア・セン)
「永遠の命」への本能的欲求が、人類をどう進化させたのか?
IMMORTALITY
スティーヴン・ケイヴ 著
柴田裕之 訳
日経BP 日経BPマーケティング
A5
目次
第1章 美女、来る――不死に向かって伸びる四つの道
第1部「生き残り」シナリオーStaying Alive―
第2章 「万里の長城」の究極目標――文明と不老不死の霊薬
第3章 科学vs死神――ノーベル賞学者を虜にした不老不死のビタミン療法
第2部「蘇り」シナリオーResurrection―
第4章 イエス・キリストの復活と食人――蘇りの台頭
第5章 フランケンシュタイン――現代の蘇生者
第3部「霊魂」シナリオーSoul―
第6章 ベアトリーチェの微笑み――天国・楽園をめぐる問題点
第7章 「生まれ変わり」と「科学」――霊魂の消失
第4部「遺産(レガシー)」シナリオーLegacy-
第8章 不朽の名声――「心の中で生き続ける」の不死性と欺瞞
第9章 遺伝という不滅――DNA,都市、生態系、ガイア、そして宇宙へ
第10章 生命の「深淵」を覗いた男――死の必然性と知恵
学問、功利主義、ジェンダー、幸福を考える
犀の教室 Liberal Arts Lab
ベンジャミン・クリッツァー 著
晶文社
四六判
目次
第1部 現代における学問的知見のあり方
第1章 リベラルだからこそ「進化論」から目を逸らしてはいけない
第2章 人文学は何の役に立つのか?
第3章 なぜ動物を傷つけることは「差別」であるのか?
第2部 功利主義
第4章 「権利」という言葉は使わないほうがいいかもしれない
第5章 「トロッコ問題」について考えなければいけない理由
第6章 マザー・テレサの「名言」と効果的な利他主義
第3部 ジェンダー論
第7章 フェミニズムは「男性問題」を語れるか?
第8章 「ケア」や「共感」を道徳の基盤とすることはできるのか?
第9章 ロマンティック・ラブを擁護する
第4部 幸福論
第10章 ストア哲学の幸福論は現代にも通じるのか?
第11章 快楽だけでは幸福にたどりつけない理由
第12章 仕事は禍いの根源なのか、それとも幸福の源泉なのか?
終章 黄金律と「輪の拡大」、道徳的フリン効果と物語的想像力
大竹稽,スティーブ・コルベイユ 著
BOW BOOKS 004
BOW&PARTNERS
中央経済グループパブリッシング
A5
目次
見ることは、世界と関係を結び、世界を変えていくことだ
整理の視点
解体の視点
探求の視点
発展の視点
再生の視点
創造の視点
人間らしさをいかに取り戻すか?
國分功一郎,千葉雅也 著
幻冬舎新書 634
幻冬舎
新書
目次
第1章 意志は存在するのか―『中動態の世界』から考える
「する」か「される」かではない行為
意志という概念の矛盾 ほか
第2章 何のために勉強するのか―『勉強の哲学』から考える
メタ自己啓発としての『勉強の哲学』
教わることそのものの重要さ ほか
第3章 「権威主義なき権威」の可能性
ムラ的コミュニケーションの規範化
エビデンス主義の背景にある言葉の価値低下 ほか
第4章 情動の時代のポピュリズム
人間はもはや言語によって規定されていない
直接的な情動喚起の時代 ほか
第5章 エビデンス主義を超えて
「炎上」したアガンベンのコロナ発言
右・左とは違う新たな分割線 ほか
現代カント研究 15
晃洋書房
カント研究会
A5
目次
直観と概念―カント理論哲学をめぐる現代の論争について
カントにおける否定性の問題―欠如の表象可能性をめぐって
カントの『遺稿』「エーテル演繹」における経験の理論
ア・プリオリな哲学的認識はいかにして可能であるか
カントが描く未来―歴史と宗教と
二人の弟子―「ア・プリオリ」をめぐって
ゼノンのパラドクスからタイムトラベルまで
A BRIEF HISTORY OF THE PHILOSOPHY OF TIME
エイドリアン・バードン 著
佐金武 訳
ミネルヴァ書房
四六判
目次
イントロダクション 「時間とは何か」という問いは何を意味するか
第1章 時間と変化
第2章 観念論と経験
第3章 時間と時空
第4章 時間の流れ
第5章 時間の矢
第6章 タイムトラベルの可能性
第7章 時間と自由
第8章 宇宙のはじまりと終わり
エピローグ 「時間とは何か」と問うことは間違いか
山口一郎 著
知泉書館
A5
目次
第Ⅰ部でははじめに「音が聞こえている」経験を現出論の観点から分析し,時間意識の構成問題を検討する。
第Ⅱ部では時間化にかんしてフッサール現象学の自我論的把握とモナド論的把握との対立関係を示し,自我論的時間論の限界,自我の関与を含まない「間モナド的時間化」の領域を明らかにする。
第Ⅲ部では「感覚と時間」に焦点を合わせ,フッサールの受動的綜合による時間論とカントの図式論における時間規定や言語行為に基づく時間論との違いを解明する。神経現象学,スポーツ運動学の最新の成果を活用して,その実践的意義を考察する。
第Ⅳ部では大乗仏教の唯識の時間論との比較考察を通して,仏教の時間論との共通の関心が示される。
転換期を読む 29
The Philosophy of Rhetoric
アイヴァー・A.リチャーズ 著
村山淳彦 訳
未来社
四六判
目次
はしがき
第1講 まえおき
第2講 言述の目的と多種のコンテクスト
第3講 語同士の相互確定
第4講 語に対するいくつかの評価規準
第5講 隠喩
第6講 隠喩(承前)
高橋巖、笠井叡 著
現代思潮新社
四六判
目次
戦略としての人智学1
ヨアキム主義
能動的態度とは
歴史を失った人類
人間は情報化できない
哲学と神秘学の違い
顔を隠したマルクス
グノーシス的自己認識
物質と物質性の違い
意識とは何か
浪漫主義的国家観
二十歳の時の高橋巖
肉体と意識の関係
委託とは
フランス革命と日本
戦略としての人智学2
民族身体
母語と身体
母音と子音
オイリュトミー
人間天皇
認識論の彼方
動物と感覚
戦略としての人智学3
行法について
六輪論と七輪論
天皇と社会三分節
佐藤優著『日本国家の神髄』について
麻柱
民主主義と麻柱
流出吸収論
註
あとがき―高橋巖とは誰か 笠井叡
景山洋平 著
光文社新書 1163
光文社
新書
目次
第1章:問うものとしての人間
哲学の歴史は「問い」から始まった
問いこそは哲学のもっとも根源的な事柄
「問い」は日常の対話のはざまで人々に呼びかける
21世紀の哲学の課題としての「問い」
第2章:「ある」への問い
「ある」こそがもっとも謎に満ちている
神をとらえる試み
カテゴリーにより深まっていく問い
人間が挫折したとき「ある」は姿をあらわす
第3章:実在への問い
実在をめぐる基本問題
万物をつらぬく変容そのものとしての世界
なぜ時間と空間に広がりがあるのか
未知と遭遇する人間に、世界の謎が開かれる
第4章:「私」とは誰か
「私」を「私」たらしめるもの
「私」の身体の成りたち
「私」の誕生と死
問いかけられて、「私」の自由が始まる
エピローグ
テクノロジー時代の哲学入門
岡本裕一朗 著
NHK出版新書 664
NHK出版
新書
目次
第1章 ポスト・ヒューマニズムという論点
第2章 思弁的実在論はどこからきたのか
第3章 加速主義はどこに向かうのか
第4章 新実在論は何を問題にしているのか
終章 転換期の哲学者たち
現代社会をときほぐす
仲正昌樹 著
共和国
B6変
目次
第8講 哲学とエロス―身体と欲望にどう向き合うか
第9講 宗教と哲学―救済は現代人にも必要か
第10講 戦争と哲学者―哲学は戦争を抑止できるか
第11講 資本主義は終わるのか
プラトン・アリストテレス・キケロも悶悶
瀬口昌久 著
さくら舎
B6
目次
第1章 古代から人は「老い」に悩んできた
第2章 老年期はプラスかマイナスか―プラトン対アリストテレスの老年観
第3章 老化、病気、性、死を考える
第4章 よく生き、よく考え、よく行動する
第5章 哲学で手に入れる完熟の老い
佐藤優
マガジンハウス
四六判
目次
第1章 豊かさの哲学 ― お金で幸せは買えるのか
第2章 人間関係の哲学 ― 良好な職場環境とは何か
第3章 仕事の哲学 ― やりがいとは何か
第4章 負の感情の哲学 ― ネガティブ思考は変えられるのか?
第5章 孤独の哲学 ― 一人は悲しいことか
How to Live a Good Life
マッシモ・ピリウーチ、スカイ・C.クリアリー、ダニエル・A.カウフマン 編集
小坂恵理 訳
化学同
四六判
目次
I部 東洋の古代哲学
1章 仏教(オーウェン・フラナガン)
2章 儒教(ブライアン・W・ヴァン・ノーデン)
3章 道教(ロビン・R・ワン)
II部 西洋の古代哲学
4章 アリストテレス哲学(ダニエル・A・カウフマン)
5章 ストア哲学(マッシモ・ピリウーチ)
6章 エピクロス主義(ハイラム・クレスポ)
III部 宗教的伝統
7章 ヒンドゥー教(ディーパク・サルマ)
8章 ユダヤ教(ラビ・バーバラ・ブロック)
9章 キリスト教(アリスター・マクグラス)
10章 進歩的イスラム(アディス・ドゥデリヤ)
11章 エシカルカルチャー(アン・クレイセン)
IV部 現代哲学
12章 実存主義(スカイ・C・クリアリー)
13章 プラグマティズム(ジョン・カーグ、ダグラス・アンダーソン)
14章 効果的利他主義(ケルシー・パイパー)
15章 世俗的ヒューマニズム(ジョン・R・シュック)
プラグマティズムから正義論、ケア倫理へ
徳永哲也 著
晃洋書房
A5
目次
哲学と現代社会
パースとジェイムズのプラグマティズム
デューイとそれ以降のプラグマティズム
プラグマティズムから正義論へ
正義と平等の議論
中核となる正義概念
正義論の歴史
ロールズの正義論
ノージックの正義論
正義論からケア倫理へ
創成者ギリガンのケア倫理
継承者ノディングスのケア倫理
第二世代キティのケア倫理
正義、ケア、福祉的共生
ニュートン式超図解最強に面白い!!
伊勢田哲治 著
ニュートンプレス
A5
目次
1 科学の起源は、古代ギリシャ哲学
2 科学を育てた!中世と近世の哲学
3 科学と発展した!近代の哲学
4 科学と歩む!現代の哲学
cynicism
アンスガー・アレン 著
上野正道、彩本磨生 訳
ニュートンプレス
四六判
目次
第1章 はじめに:逸脱に関する問題
第2章 あらゆる規律を拠否:古代シニシズムとFearless Speech(臆せず語る)
第3章 貨幣の価値を貶める:常軌を逸した古代シニシズム
第4章 暴徒への懸念:古代と中世の理想化
第5章 樽を空ける:近世の不満分子
第6章 太陽を解き放つ:啓発された哲学者と放蕩者
第7章 終末の時代を生きる:現代シニックの多面性
第8章 終わりに:シニシズムの必然性
講談社学術文庫 2682
吉田光邦 著
講談社
文庫
目次
序 なぜ『存在と時間』についてなおも書くのか
第1章 なぜ「存在の意味」を問うのに自分自身を問うのか
第2章 なぜ『存在と時間』の言葉遣いは普通の哲学書と違うのか
第3章 なぜ「主体」でも「心」でもなく「世界内存在」なのか
第4章 なぜハンマーと釘の分析が存在論になるのか
第5章 なぜ「世界は存在しない」なんて言えるのか
第6章 なぜ「手」を中心に考えるのか
第7章 「世人」とは誰のことなのか
第8章 「死への先駆」は無理な要求か
第9章 『存在と時間』に倫理学はあるのか
第10章 結局、『存在と時間』は何を成し遂げたのか
感謝の観念を中心として
淺野章 著
東京図書出版
リフレ出版
四六判
目次
第1章 スピノザの宗教観
第2章 スピノザの思想における「感謝」
第3章 「感謝」の構造
第4章 神に対する知的愛は感謝といえるか
第5章 回顧と展望
講談社学術文庫 2682
吉田光邦 著
講談社
文庫
目次
関流をめぐる人びと―関孝和たちと会田安明
本草から大和本草へ―貝原益軒
本草から博物学へ―稲生若水・小野蘭山
日本暦の誕生―渋川春海
町人天文学者たち―麻田剛立の一門
測地事業の推進者―伊能忠敬
幸福な蘭学の始祖―杉田玄白
異端の科学者―平賀源内
電気学の正統―橋本宗吉
最初の自然哲学者―三浦梅園
自然哲学の展開者―帆足万里
通訳から科学者へ―本木良永・志筑忠雄・馬場貞由
桂川家の人びと―名門の学者たち
宇田川家の人びと―家学を守った人たち
悲劇の科学者たち―シーボルトとその門下
職人と発明家―国友藤兵衛
哲学的な砲術家―坂本天山
農業技術の変革者―宮崎安貞・大蔵永常
科学者小伝
体系的な再構成
叢書・ウニベルシタス 1131
エッカート・フェルスター 著
三重野清顕、佐々木雄大、池松辰男、岡崎秀二郎 訳
法政大学出版局
四六判
目次
第1部 「カントは帰結を与えたが…」
カントの「思考様式の変革」
批判と道徳
AからBへ
人はいかにしてスピノザ主義者になるのか
一から三が生じる ほか
第2部 「…なお前提が欠けている」
フィヒテの「思考様式の完全なる革命」
道徳と批判
精神即自然?
直観的悟性の方法論
哲学は歴史を有するのか ほか
量子力学に残された究極の問い
What Is Real?
アダム・ベッカー 著
吉田三知世 訳
筑摩書房
四六判
目次
プロローグ 成し遂げられた不可能なこと
第1部 心を鎮めてくれる哲学
万物の尺度
どこか腐敗していたデンマークの固有状態
街なかの乱闘 ほか
第2部 量子の反乱分子
流浪する物理学
別世界からやって来た!
科学の最も深遠な発見 ほか
第3部 大いなる企て
表面下の実在
量子の春
コペンハーゲンVS.宇宙 ほか
江川隆男 著
月曜社
四六判
目次
1死の哲学
死の系譜学―“パンデミック―来るべき民衆”の傍らで
2スピノザと分裂分析的思考―その三つの哲学的問題群
ドゥルーズと死の哲学
死体を触発する
デイヴィッド・リンチと様相なき世界
貧素であれ、離脱的であれ―デュラスとともに思考すること ほか
吉田敬 著
勁草書房
A5判
目次
序章 社会科学の哲学を学ぶとはどういうことか
第1章 社会科学は社会現象をどのように捉えようとするのか
第2章 社会科学の方法と目的はどのようなものか
第3章 社会科学の理論は何のためにあるのか
第4章 社会科学はものの見方の一つにすぎないのか
第5章 社会科学において認識と価値はどのような関係にあるのか
第6章 社会科学と自然科学の関係はどのようなものか
終章 この本はどこにたどり着いたのか
生得主義と経験主義の論争史
次田瞬 著
青土社
B6判
目次
第1章 人間本性の科学史 ――ダーウィンからディープラーニングまで
第2章 知能 ――遺伝か環境か、それとも
第3章 言語 ――文法能力は本能か、習慣か
第4章 数学 ――アプリオリな知識はいかにして可能か、あるいは不可能か
東洋哲学序説
西平直 著
未来哲学双書
未来哲学研究所
ぷねうま舎
四六判
目次
序章 東洋的世界観の論理
1 西田哲学と「事事無礙」―井筒俊彦の華厳哲学理解を介して
後期西田哲学と華厳思想
華厳の「事事無礙」―井筒俊彦の華厳哲学理解
後期西田の「個物E」「一般者A」「媒介者M」―図式的説明を手がかりとして
弁証法的一般者としての世界―後期西田の「個物」と華厳の「同体の論理」
2 西田哲学と『大乗起信論』―井筒俊彦『意識の形而上学』を介して
「起信論一巻読了」の意味―論文「実在に就いて」に至るまで
明治期哲学と論文「実在に就いて」―『起信論』との関係
『起信論』と「双面性(非一非異)」―井筒俊彦『意識の形而上学』を手がかりとして
「絶対即相対」の論理と『起信論』―「離言真如(語り得ぬこと)」と「依言真如(語り得ること)」、および「逆対応」
想像力のディスクール
中島隆博 著
東京大学出版会
A5判
目次
1 近現代における哲学の批判
主権のパルタージュ(1)―原子力と主権
主権のパルタージュ(2)―民主主義と立憲主義 ほか
2 近代日本における哲学の批判
関係概念としての東アジア、周辺としての東アジア―廣松渉と三木清
言葉の言葉―三木清の普遍性と宗教性 ほか
3 中国における歴史の批判
中国の歴史意識―歴史叙述と正しさ
統への欲望を断ち切るために―中国史学史 ほか
4 東アジアにおける表象の批判
美学にとって「中国」とは何か―朱光潜の中国的モダニズム
線とオリエント―ヴァーチャル・リアリティーのもう一つの語り方 ほか
双書現代倫理学 6
規範倫理学篇 2
大庭健、古田徹也 著
勁草書房
四六判
目次
第1部 契約論/契約主義
なぜ契約論か?
契約主義の構造
第2部 徳倫理学、またはその先駆
現代の道徳哲学
行為者基底的な徳倫理学
規範的な徳倫理学
中村昇 著
亜紀書房
四六判
目次
哲学というのは、独特の感覚が出発点です
私は世界だ
論理
物理法則など
倫理とは何か
絶対的なもの
絶対的なものと言葉
死
語りえないもの
言語ゲーム
家族のような類似
言葉の意味
私さけの言葉
文法による間違い
本物の持続
ライオンがしゃべる
魂に関する態度
意志
石になる
かぶと虫の箱
痛みとその振舞
確かなもの
疑うことと信じること
人類は月に行ったことがない
二つの「論理」
宗教とウィトゲンシュタイン
顔
嘘をつくということ
デリダとウィトゲンシュタイン
ハイデガーのこと
フロイトの弟子
AI時代の実在論
濱田利英 著
東京図書出版
リフレ出版
四六判
目次
第1部 「認識と実在」理論体系構築
生命とは何か、人間とは何か
実在とは何か;「認識と実在」の理論体系の構築
本科学的実在論と自然科学の進歩・人間・思想・その他
第2部 「認識と実在」探究対話―著者と友人との仮想対話
自然哲学の誕生(ターレス、プロタゴラス、アリストテレス)
自然と人間、そして実在とは何か(デカルト、ニュートン、ハミルトン、ゲーテ)
認識と実在、そして人間とは何か(カント、ダーウィン、フロイト)
物理学的自然像と実在(アインシュタイン、シュレーディンガー、ハイゼンベルク)
認識と実在、そして生きる意義の創造(ニーチェ、サルトル)
Experience and Nature
ジョン・デューイ 著
栗田修 訳
晃洋書房
A5
目次
第1章 経験と哲学の方法
第2章 不安定であるとともに安定している実在
第3章 自然:目的と歴史
第4章 自然:手段と知識
第5章 自然:コミュニケーションと意味
第6章 自然:精神と主観
第7章 自然:生命と身‐心一体的機構
第8章 実在・観念・意識
第9章 経験・自然・技術(芸術)
第10章 実在・価値・批評
データから情報倫理まで
Information: A Very Short Introduction
ルチアーノ・フロリディ 著
塩崎亮、河島茂生 訳
勁草書房
四六判
目次
第1章 情報革命
第2章 情報のことば
第3章 数学的な情報
第4章 意味論的な情報
第5章 物理学的な情報
第6章 生物学的な情報
第7章 経済学的な情報
第8章 情報の倫理学
フランスの思考表現スタイルと言葉の教育
渡邉雅子 著
岩波書店
A5判
目次
第1部 論文構造から生まれる論理と思考法―哲学と文学のディセルタシオン
論文の構造と論理の型―エッセイとディセルタシオン
哲学のディセルタシオンと哲学教育―吟味し否定する方法を教える
文学のディセルタシオンと文学教育―文学鑑賞と論理的思考
ディセルタシオンの歴史
第2部 論理的思考の段階的な訓練―ディセルタシオンを目指した言葉の教育の全体像
小学校で教えられる論理―言語の内的論理と視点の一貫性
中等教育で育まれる論理―「論証」から「弁証法」へ
第3部 判断し行動するための論理―推論する、討論する、合意するための教育
歴史教育―過去の解釈と未来予想に見る推論の型、「合理性」の判断基準
歴史教育の歴史に見る思考法の変遷
市民性教育―合意形成の手続き
フランス社会の“論理”の構築―ディセルタシオンが導く思考表現スタイル
岩波文庫 青673ー6
The Myth of the State
エルンスト・カッシーラー 著
熊野純彦 訳
岩波書店
文庫
目次
第1部 神話とはなにか?
神話的な思考の構造
神話と言語
神話と情動の心理学
人間の社会的生における神話の機能
第2部 政治理論の歴史における神話との闘争
初期ギリシア哲学における「ロゴス」と「ミュトス」
プラトンの国家篇
中世の国家論の宗教的ならびに形而上学的な背景
中世哲学における適法的国家の理論
中世哲学における自然と恩寵
マキャヴェリのあらたな政治学 ほか
やがて来たる子どもたちのための倫理学
戸谷洋志
慶應義塾大学出版会
戸谷洋志
四六判
目次
第1章 人間と想像力―哲学的人間学1
第2章 歴史をめぐる問い―哲学的人間学2
第3章 死の存在論とニヒリズム―哲学的生命論1
第4章 テクノロジーの脅威―技術論
第5章 生命とは何か―哲学的生命論2
第6章 傷つきやすさへの責任―未来倫理学1
第7章 未来世代への責任―未来倫理学2
第8章 アウシュヴィッツ以降の神―神学
おわりに―やがて来たる子どもたちのために
私たちを駆り立てる五つの欲望はどこから来たのか
荒谷大輔 著
講談社選書メチエ 751
講談社
四六判
目次
1 富―「承認」への欲望
二〇一九年:「富」の魔法
一八六七年:マルクスの価値形態論
一七五九年:アダム・スミスの道徳論
一五一七年:プロテスタント神学の救済論
2 美―「尊さ」への欲望
二〇一九年:「美」の消費
一九七九年:「大きな物語の終焉」
一八〇〇年:「芸術」という神話
一五九〇年:「何かよくわからないもの」の優美=恩寵
3 科学―「進歩」への欲望
二〇二〇年:「科学」の信仰
一九六二年:クーンの「通常科学」
一五四三~一六八七年:近代科学の「パラダイム
4 正義―「権利」への欲望
二〇一七年:「正義」の揺らぎ
一九六二~七一年:リベラリズムの「理想」
一六九〇年:自然権のゆくえ
5 私―「ありのまま」への欲望
二〇二〇年:「私」の全肯定
一七八一年:カントの「理性」
一六四一年:デカルトの「コギト」
一九二三年:無意識を操作する広告技術
欲望の哲学史から未来へ
山口尚 著
講談社現代新書 2627
講談社
新書
目次
はじめに 日本哲学の最前線=「J哲学」
第1章 共に生きるための言葉を探して―國分功一郎『中動態の世界』
第2章 人間は自由でありかつ無自由である―青山拓央『時間と自由意志』
第3章 偶然の波に乗る生の実践―千葉雅也『勉強の哲学』
第4章 身体のローカル・ルールとコミュニケーションの生成―伊藤亜紗『手の倫理』
第5章 しっくりいく表現を求めて迷うこと―古田徹也『言葉の魂の哲学』
第6章 エゴイズムの乗り越えと愛する意志―苫野一徳『愛』
おわりに 自由のための不自由論
西田幾多郎『善の研究』を読み直す
いま読む!名著シリーズ
板橋勇仁 著
現代書館
四六判
目次
序章 西田哲学と身体
第1章 現代の身体
第2章 『善の研究』の「経験」と身体
第3章 後期西田哲学の「制作」と身体
第4章 苦しみを苦しむことまでを楽しんで息する身体―こわばる身体がほどけるとき
終章 身体の生きづらさをほどいて生きる
昭和41年-44年度
山田晶 著 川添信介 編集
知泉書館
A5判
目次
中世と中世哲学
キリスト教と哲学(一)
キリスト教と哲学(二)
キリスト教と哲学(三)―キリスト教とヘレニズム、ヘブライズムとの関係
キリスト教と哲学(四)―ヘブライズムの超越としてのイエスの教
パウロと哲学(一)
パウロと哲学(二)―律法と福音
パウロと哲学(三)―智慧と福音
パウロと哲学(四)―哲学と使徒
パウロと哲学(五)―神秘主義と哲学 ほか
大正時代にみる愛と宗教
安住恭子 著
白水社
四六判
目次
小説『素顔』と前田利鎌
前田利鎌‐漱石‐前田卓
前田家の崩壊と利鎌の生いたち―『没落』の背景
『宗教的人間』
前田利鎌と禅との出会い
平塚孝子という女性
『素顔』にみる前田利鎌と平塚孝子
日本の近代の明暗
大本教
大本教批判
利鎌と孝子のその後、そしいて利鎌の最期
編集者が見た稀有な軌跡
大塚信一 著
作品社
四六判
目次
序章 最初の著者
木田元との出会い
『現象学』の波紋とその後
第1章 一九八〇年代の仕事
『ハイデガー』(1)―大胆な構想
『ハイデガー』(2)―『存在と時間』の再構成と哲学史の新展望
『メルロ=ポンティの思想』(1)―『行動の構造』と『知覚の現象学』
『メルロ=ポンティの思想』(2)―戦後の活躍と後期の思想
第2章 一九九〇年代の仕事
「新岩波講座・哲学」
『哲学と反哲学』
『ハイデガーの思想』
『反哲学史』、『わたしの哲学入門』そして『哲学以外』
第3章 二一世紀に入ってからの仕事
『ハイデガー『存在と時間』の構築』
ハイデガー研究の延長上に―『偶然性と運命』『反哲学入門』など
世紀末思想への関心と「反哲学者」としての多様な顔
終章 哲学者・木田元
出会いとすれ違いの現象学
村上靖彦 著
青土社
四六判
目次
第1部 ポリリズムとしての人間
中井久夫と生活のポリリズム
木村敏と音楽―対人のポリリズム
居場所とリズムのゆるみ
第2部 身体の余白と出会いのタイミング
ポリリズムを生む身体の余白―芥川龍之介「藪の中」
リズムが組みかわるタイミングについて―ある精神科病棟でのバンド・セッション
変化の触媒としての支援者
第3部 メロディーについて
『うたのはじまり』
歌によって人とつながる―ルソー、メロディーとしての人間
独りになるための歌―ジャン・ジュネ
第4部 ポリリズムの哲学
現象学をベルクソン化する―現象学的な質的研究(PQR)の方法
カオスからリズムが生まれる―マルディネとリズムの存在論
「幸福」と「自由」をいかに守るか
岩内章太郎 著
NHK BOOKS 1269
NHK出版
B6
目次
第1章 新しい実在論の登場―普遍性は実在する
意味の場の存在論
新しい実存主義 ほか
第2章 構築主義の帰結―普遍性を批判する
構築主義の基礎理論
近代を批判する―多様性と相対性 ほか
第3章 現象学の原理―普遍認識の条件
懐疑から始まる認識問題
現象学的還元―“私”に世界はどう現われているのか ほか
第4章 現象学的言語ゲーム―普遍性を創出する
一般本質学と超越論的本質学
善の原始契約 ほか
終章 もう一度、自由を選ぶ
自由を享受することの疲労について
自由であることに幸せを感じない人びと ほか
山内志朗 著
未来哲学研究所
ぷねうま舎
B6判
目次
序章 雪と重力
第1章 コロナの廃墟で哲学は可能か
間奏の章1 通底する存在と情念
第2章 人はなぜ死ぬのか
間奏の章2 言葉と肉体と風
第3章 死者とともに住む村
第4章 死の表象の変容
第5章 “今”を舞い続けるものとしての生
終章 断末魔の苦しみも、無駄に経験されるのではない
東方的なるものと湯殿山―二つの対話
対談 情熱の人、井筒俊彦の東方
NHK出版学びのきほん 教養・文化シリーズ
西研 著
NHK出版
A5
目次
第一章 「生の可能性」とは
第二章 自分の「物語」をつくる
第三章 「承認」を求めて生きる
第四章 「自由」の感触を得る
第五章 人生を肯定するには
おわりに つながりを育むこと
「しあわせ」を探めるためのブックガイド
藤田正勝 著
岩波ジュニア新書 935
岩波書店
新書
目次
第1章 生きる意味
第2章 「よく生きる」とは
第3章 自己とは何か
第4章 生と死
第5章 真理を探究する
第6章 ほんとうにあるもの
第7章 言葉とは何か
社会の哲学と倫理学
中山康雄 著
勁草書房
四六判
目次
1 実践哲学史粗描
古代ギリシャの倫理思想
近世の社会契約説
近代倫理思想
実存主義と共同的主体の倫理学
現代哲学とその周辺
2 行為と社会と規範と自由
行為主体のモデル
行為主体の動的モデルとゲーム
行為主体にとっての情報の顕在化
社会的事実と社会組織
共生の実践哲学
中村昇 著
教育評論社
B6判
目次
第1章 理解すると読む
意思疎通の可能性(第143節)
理解する(第146節、第148節~第151節) ほか
第2章 規則にしたがう
数列の規則(第185節~第187節)
思う(第188節~第190節) ほか
第3章 私的な言語
感覚E(第259節~第261節)
私的な領域について(第265節) ほか
第4章 痛みについて
内側と外側(第281節)
生き物や物の痛み(第283節) ほか
第5章 考えるということ
語の使用(第316節)
思考の道具立て(第317節) ほか
資本主義の父殺し
大澤真幸 著
講談社
四六判
目次
父殺しの密かな欲望
墓場の生ける死者たち
分離派の倫理と資本主義の精神
一者は一者ならず
貨幣を殺す
ヘーゲルを通じてドストエフスキーを読む
この女性の裸の身体は美しいのか
絵は何と競っているのか
なぜ何かがあるのか
美からの逃走
「睡蓮」と「山」
注意への注意
存在論的に未完成な共同体
「Anno Domini(主の年)」から「A.D./B.C.」へ
構造と歴史
国民の「起源」
母の欲望
法哲学・法思想史から考える
深田三徳 著
日本評論社
A5判
目次
序章 法の支配とは何か、立憲主義とは何か
第1章 日本国憲法の基本的原理としての法の支配
第2章 政治理念としての法の支配と形式的考え方
第3章 法の支配の形式的考え方と法理論の「法と道徳」問題
第4章 現代世界の法の支配:発展途上国、社会主義国、国際社会
第5章 法の支配への批判、そして緊急事態
第6章 立憲主義の発展、そして違憲審査制の成立と普及
第7章 違憲審査制の不要論と廃止論
第8章 違憲審査制の正統性の問題
知泉学術叢書 15
Philosophische Anthropologie
ベルンハルト・グレトゥイゼン 著
金子晴勇、菱刈晃夫 訳
知泉書館
B40判
目次
序論
プラトン
アリストテレス
ローマ‐ギリシア的生の哲学
プロティノス
アウグスティヌス
近代の人間学の基礎
神話的人間―魂と世界
宗教的人間
人文主義的な人間
近代における人間学的な見方のさらなる形成に向けた展望
イデア・実在・弁証法
アルベール・ロトマン 著
近藤和敬、中村大介、原田雅樹 訳
シリーズ・古典転生 23
月曜社
A5判
目次
翻訳
数理諸科学の現代的展開における統一性について
数学の弁証法的構造について―新たな探究の試み
数学と物理学における対称性と破れた対称性
時間の問題
解説
現代フランス哲学の先駆者アルベール・ロトマン
ロトマンの数理哲学におけるプラトニスム―イデアとディアレクティック
ロトマンの数理物理学の理解と20世紀初頭のフランス哲学史
ロトマンの数理物理学の哲学と現代の素粒子の標準模型
村上新八 著
牧歌舎
四六判
目次
第1章 いま人間主義に徹する
新思考で心を落ち着かせる
独りよがりの愚論に与せず ほか
第2章 社会を俯瞰して見えるもの
技術の進歩と効用
この不協和音は不可避なのか ほか
第3章 コロナ禍の混沌と教訓
曲論を排し真相を
政治がやるべき課題
第4章 民主主義の危機と「戦争不安神経症」
民主主義を救え
戦時ノスタルジーへの臭気 ほか
第5章 強権国の我執で世界がきしむ
覇権で突進する中国の「戦々兢々」
戦争と分断が蝕むアメリカ
2000年前からローマの哲人は知っていた
How to Be Free:An Ancient Guide to the Stoic Life
哲人に学ぶ人類の知恵シリーズ
エピクテトス 著
アンソニー・A.ロング 編集
天瀬いちか 訳
文響社
B6判
目次
プロローグ ストア派とエピクテトスの思想
ストア哲学の始まりとその特徴
ストア哲学における「自由」
「束縛されない自由」と「思い通りにできる自由」 ほか
第1部 自らを守る術―『要録』より
「自分次第のもの」を見きわめる力をつける
「避けられないもの」は避けようとしない
「執着を断つ」訓練をする ほか
第2部 精神の自由を得る―『語録』より
不本意な状態のまま「自由」にはなれない
「自由」とは否定的感情からの解放である
あなたを「服従させているもの」の正体 ほか
認知言語学への展開
山梨正明 著
ひつじ書房
四六判
目次
第1章 序
第2章 科学哲学からみた言語理論
第3章 理論言語学における意味研究の歴史と展望
第4章 認知言語学の出現の背景―生成意味論のレガシー
第5章 認知言語学の哲学的背景と隣接科学との関連性
第6章 言語科学の新たな展望
政治哲学論集
ジョセフ・ラズ 著
森際康友 編集
勁草書房
A5
目次
1 権利を基底におく道徳
2 権利と個人の福利
3 義務を解放する
4 価値の通約不可能性―若干の予備的考察
5 権威と正当化
6 リベラリズム・懐疑・民主制
7 自律・寛容・加害原理
8 自由な表現と個人の証し
Convention
デイヴィド・ルイス 著
瀧澤弘和 訳
慶應義塾大学出版会
四六判
目次
序文(W・V・クワイン)
イントロダクション
I コーディネーションとコンヴェンション
II コンヴェンションを精緻化する
III コンヴェンションを対照する
IV コンヴェンションとコミュニケーション
V 言語のコンヴェンション
結論
文献
『コンヴェンション』概要
『コンヴェンション』解説
解説文献
新〈音楽の哲学〉
市田良彦 著
白水社
四六判
目次
第1章 哲学から音楽へ―ランシエールを駆け抜ける
文化大革命の後、プロレタリアはもう眠らない
サバルタンは倫理と分子革命に反対して演技する
第一美学要綱―(1)感覚的なものの分割
第一美学要綱―(2)美学革命と音楽
第一美学要綱―(3)「有機的知識人」の不在
第2章 ロックンロールの美学
芸術の美学体制における音楽―諸君、音楽を文化から守るために“ロック”したまえ
暴走するミメーシス―プラトン、ロックンロールを恐れる
はじめに歌ありき―天上の歌、地上の歌、自然の歌
真似られる沈黙の歌―美学革命による美学体制の定置
第3章 鳥たちのブルース
音楽が歌である偶然と必然
リフにはじまる
ビロードの憂鬱/主体の技法
二つのノイズ
第4章 平等の音楽
音楽=言葉、再び―転到から逆転へ
知らないことを教える―「すべての人間は芸術家である」
政治的なアメリカ音楽―即興の帰還
科学者、哲学者にモノ申す
須藤靖、伊勢田哲治 著
河出ブックス 057
河出書房新社
四六判
目次
はじめに 科学哲学と科学の間の埋めがたき違和感
第1章 科学者が抱く科学哲学者への不信
第2章 ツッコミながら教わる科学哲学
第3章 哲学者の興味の持ち方
第4章 科学者の理解しにくい科学哲学的テーマ1―因果論とビリヤード
第5章 科学者の理解しにくい科学哲学的テーマ2―実在論と反実在論をめぐる応酬
第6章 答えの出ない問いを考え続けることについて
第7章 科学哲学の目的は何か、これから何を目指すのか
終わりに 気の長い異分野間対話のために
増補対談 終わりなき対話のその先で
プラグマティズムの新展開
白川晋太郎 著
青土社
四六判
目次
1 言語と規範
言語哲学とプラグマティズムの歴史
ブランダムはなぜ「推論」に注目するのか
2 推論主義の基本
規範的語用論
推論的意味論
3 推論主義の応用
「意味の理論」としての推論主義
推論主義を応用してみる
4 失われた二つの客観性を求めて
推論主義は相対主義か
世界に応答できるか
特集:異なる近代の可能性
未来哲学研究所
ぷねうま舎
A5判
目次
はじめに :朝倉友海
特集 異なる近代の可能性――非西欧の視座から
1 ロシア、全一性の視座──ソロヴィヨフを中心として :谷 寿美
2 清末、もうひとつの進化論と「個」──梁啓超、章炳麟 :坂元ひろ子
3 ムハンマド・アブドゥフとイスラーム神学──『神の一性論考』における神の予定と自由意志 :小村優太
4 ブータンという生き方──転生のコスモロジーと欲望の拡大 :佐藤麻貴
対談 情熱の人、井筒俊彦と東方 :山内志朗・永井 晋
提言 未来のためのもう始まってしまった試練の時に──希望はあるのか :オレリアン・バロー
もうひとつの思想史入門
The Philosopher Queens:The lives and legacies of philosophy's unsung women
レベッカ・バクストン、リサ・ホワイティング 著
向井和美 訳
晶文社
四六判
目次
ディオティマ Diotima(紀元前400年ごろ)
班昭 Ban Zhao(西暦45~120年)
ヒュパティア Hypatia(西暦350年ごろ~415年)
ララ Lalla(1320~1392年)
メアリー・アステル Mary Astell(1666~1731年)
メアリ・ウルストンクラフト Mary Wollstonecraft(1759~1797年)
ハリエット・テイラー・ミル Harriet Taylor Mill(1807~1858年)
ジョージ・エリオット(メアリー・アン・エヴァンズ) George Eliot (Mary Anne Evans)(1819~1880年)
エーディト・シュタイン Edith Stein(1891年~1942年)
ハンナ・アーレント Hannah Arendt(1906~1975年)
シモーヌ・ド・ボーヴォワール Simone de Beauvoir(1908~1986年)
アイリス・マードック Iris Murdoch(1919~1999年)
メアリー・ミッジリー Mary Midgley(1919~2018年)
エリザベス・アンスコム Elizabeth Anscombe(1919~2001年)
メアリー・ウォーノック Mary Warnock(1924~2019年)
ソフィー・ボセデ・オルウォレ Sophie Bosede Oluwole(1935~2018年)
アンジェラ・デイヴィス Angela Davis(1944年~)
アイリス・マリオン・ヤング Iris Marion Young(1949~2006年)
アニタ・L・アレン Anita L. Allen(1953年~)
アジザ・イ・アルヒブリ Azizah Y. al-Hibri(1943年~)
中村元 著
角川ソフィア文庫 Hー117ー5
KADOKAWA
文庫
目次
仏教外のインドの諸宗教
絶対者への通路
真実の自己 ほか
原始仏教
金銭の誘惑
欲楽におけるあやまち ほか
後代のインド仏教
もろひとの病
すくい ほか
中国仏教
天地と一体
邪と正 ほか
日本仏教
あらあらしいことをするな
生れて死す ほか
附 カナガキ仏教書
制度分析の試み
叢書・ウニベルシタス 435
Psychanalyse et transversalité
フェリックス・ガタリ 著
杉村昌昭、毬藻充 訳
法政大学出版局
四六判
目次
ジル・ドゥルーズの序文「三つの集合問題」
看護人‐医師の関係をめぐって
R・Aについての研究
未経験の生の崩壊―“私”の喪失(R・Aの日記の抜粋)
一日を活気づける小委員会の紳士淑女たち
制度論的精神療法入門
転移
制度論的治療法と学生社会における精神衛生問題に関する考察
横断性
制度論的精神療法に関する哲学者のための考察
左翼反対派の九つのテーゼ(要約)
記号から記号へ(抜粋)
集団と個人(とりとめのない総括)
因果性、主観性、歴史
反革命は習得できる科学である
自主管理とナルシズム
一九六八年六月末の討論から
学生、狂人、カタンガ兵(はみ出し者)
機械と構造
分析の裏返しとしての教育に関する考察
精神医学のゲリラ
集団的精神療法はどこからはじまるか
レーモンとイエスパノ・グループ
マオ=マゾ派あるいは不可能な五月
われわれはみな小集団なり
批判と変革の哲学
中畑正志 著
講談社現代新書 2618
講談社
新書
目次
第1章 プラトンはどう書いたのか、プラトンをどう読むか
第2章 プラトン哲学の原点
第3章 自己と他者を変える対話
第4章 魂・徳・知の関係
第5章 変革へと促すイデア論
第6章 魂の分割―『国家』その1
第7章 哲学者と善のイデア―『国家』その2
第8章 プラトン、その後に
〈主体〉の誕生
大澤真幸 著
講談社
四六判
目次
失敗した贋金作り
カトリックの政治革命/プロテスタントの精神革命
貨幣論への迂回
貨幣の抽象化作用
資本主義の猥褻な精神
黙示録的ゲーム
“金銀/紙幣”としての貨幣
商品の救済/人間の救済
召命と階級
終わりなき終わり
予定説の効果
予定説がとり残したもの
〈増殖する知〉のふしぎ
銀行というなぞ
二つのスペキュレーション
剰余権力
〈主体〉の産出
最初の小説
小説の不安
神に見捨てられた世界の叙事詩…なのか?
虚構性の勃興
役に立たない辞典
小説的衝動の帰趨
性、人種、ヒューマニティ
Geschlecht III-Sexe,race,nation,humanité
ジャック・デリダ 著
藤本一勇 訳
岩波書店
B6判
目次
ロヨラ原稿(第七講の終わり、第八講)、および第九講-第十三講
第七講の終わり、第八講
第九講
第十講
第十一講
第十二講
第十三講
鷲田小彌太 著
言視舎
四六判
目次
哲学の本意
日本人の誕生―大日本帝国憲法
日本人とは何ものか? ほか
哲学論
講壇(=大学)哲学の仕事
『宇宙』―哲学の総合デザイン ほか
歴史論
『同時代史』
『人生八面観』(昭30/11/3) ほか
人生論―『世の中』(大3=1914)
哲学の真骨頂
『世の中』(大3) ほか
フリーランサーの生き方
まだ何ものでもないが、すでに何ものかである
高利貸とフリーランサー―官職を辞めるまで ほか
年譜と著作
現代社会をときほぐす
仲正昌樹 著
共和国 トランスビュー 八木書店
B6判
目次
科学技術の行く末―人間とAI
ネットと文明―SNSでつながる先の世界
哲学と演劇―芸術の起源と複製芸術(ゲスト・あごうさとし)
哲学と芸術―神話世界からディズニー、アイドルまで
現代を読みとくためのブックガイド
NYの街角で「哲学者だけど質問ある?」と掲げて行われた哲学問答集
Ask a Philosopher:Answers to Your Most Important and Most Unexpected Questions
イアン・オラソフ 著
月谷真紀 訳
サンマーク出版
四六判
目次
パート1 壮大な質問
「哲学」って何?
「人生」の意味とは?
人間の本質は「善」か「悪」か?
「死後の生」はあるの?
「幸せ」って何?
パート2 身近な質問
「愛」って何?
異性愛か「同性愛」かは生まれつき
男が「男である根拠」って何?
子供を「良い人間」に育てるには?
何が「性差別発言」になる?
パート3 実は大事だった質問
ケチャップってスムージーですか?
1+1=2だってどうしてわかる?
植物は思考する?
「仏教」って宗教? それとも哲学?
「愛される駄作」があるのはなぜ?
おまけ
哲学を独学するベストな方法は? 何から始めたらいい?
後期近代の系譜学
原宏之 著
書肆水月 トランスビュー
八木書店
四六判
目次
人新制を待つ後期近代ホモ・サピエンスに捧げる哀悼
第1章 後期近代
第2章 デモクラシーとはなにか?
第3章 コマーシャル市民社会の系譜
第4章 産業革命と二つの倫理学
第5章 日本の場合―明治維新とは何であったのか?
補遺 方法の問題(一)―フーコー、装置と系譜学
孤独は知性である
岸見一郎 著
NHK「100分de名著」ブックス
NHK出版
四六判
目次
第1章 真の幸福とは何か
現代哲学の巨匠に学んだ奇才
在野の哲学者として ほか
第2章 自分を苦しめるもの
虚栄は人間の存在そのもの
虚栄心と名誉心の違い ほか
第3章 「孤独」や「虚無」と向き合う
虚無は人間の条件である
無名で無性格な現代人 ほか
第4章 「死」を見つめて生きる
「死」から始まる人生論
死は観念である ほか
ブックス特別章 孤独は知性である
エクセントリックに生きる
人生は未知への漂泊である
知泉学術叢書 14
Die Geschichte Der Scholastischen Methode
マルティン・グラープマン 著
保井亮人 訳
知泉書館
B40判
目次
第1部 序文
スコラ学の方法に関する現代の評価
スコラ学の方法の定義 ほか
第2部 教父におけるスコラ学の方法の始まり
全般的序文、キリスト教と知性主義、ギリシャ哲学に対する教父の根本的態度、「プラトン主義」と教父
ギリシャ教父におけるスコラ学の方法の始まり ほか
第3部 ボエティウス―最後のローマ人にして最初のスコラ学者
中世ヨーロッパにアリストテレス主義を伝えたボエティウス
『哲学の慰め』と中世 ほか
第4部 教父やボエティウスに見られたようなスコラ学の方法の始まりは、スコラ学以前の時代にどのように受け継がれ発展したのか
カロリング時代とそれに続く時代の学問方法
スコラ学前夜、11世紀の神学方法の展開
第5部 スコラ学の父カンタベリーのアンセルムス
アンセルムスの学問的独自性
アンセルムスの学問方法の分析
渡邊二郎 著
放送大学叢書 056
左右社
B6判
目次
経験
時間
境遇
遍歴
自己
生き甲斐
仕事
孤独
愛
他者
世間
運命
不幸
老い
死
増補 ハイデッガーとニーチェ
樅の木の歌 ハイデッガーの訃音に接して
「永劫回帰」小考
精神の生成と自律の実現
小井沼広嗣 著
法政大学出版局
A5判
目次
第1部 『イェーナ体系構想3』における意志論と人倫構想
意志論と衝動の陶冶―フィヒテの衝動論との対決を軸として
陶冶論と普遍意志の構成―ルソーの国家論との対決を軸として
第2部 『精神現象学』における精神の生成
カントとフィヒテにおける自我論と共同主観性の問題
無限性と欲望―“意識は本質的に自己意識である”というテーゼをめぐって
否定性を介した“共同主観性”の生成過程―「自己意識」章の意識経験をめぐって
「統覚の統一」から「精神」へ―「理性」章におけるカテゴリーの展開
第3部 『精神現象学』における道徳性とカント批判
幸福の問題―カントの「最高善」との対決を軸として
道徳的行為主体における悪とその克服―「良心」論をめぐって
Grundlinien der Philosophie des Rechts oder Naturrecht und Staatswissenschaft im Grundrisse
自然法と国家学の要綱
ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル 著
上妻精、佐藤康邦、山田忠彰 訳
岩波文庫 青630ー3
岩波書店
文庫
目次
第3部 人倫
家族
市民社会
国家
公共性の哲学としてのリベラリズム
井上達夫 著
勁草書房
A5判
目次
序説―なぜリベラリズムが問題なのか
第1部 リベラリズムの秩序構想
自由への戦略―アナキーと国家
公共性の哲学としてのリベラリズム
第2部 共同体論との対話
共同体論の諸相と射程
共同体と自己解釈的存在
第3部 自由の試練
「自由世界」のディレンマ
自由の逆説―リベラリズムの再定位
増補 浮かれし世界が夢の跡―リベラリズムの哲学的再構築
理性と信仰のダイナミズム
金子晴勇 著
筑摩選書 211
筑摩書房
四六判
目次
1 古代
ギリシア思想の特質
ヘブライズムの思想的特質 ほか
2 中世
中世思想の構造と展開
中世初期の思想家とスコラ哲学 ほか
3 近代
ルネサンスと宗教改革の思想
宗教改革から近代思想へ ほか
4 現代
現代ヨーロッパの思想状況
ヨーロッパ思想の世俗化 ほか
The Tyranny of Merit
マイケル・サンデル 著
鬼澤忍 訳
早川書房
四六判
目次
序論―入学すること
第1章 勝者と敗者
第2章 「偉大なのは善良だから」―能力の道徳の簡単な歴史
第3章 出世のレトリック
第4章 学歴偏重主義―何より受け入れがたい偏見
第5章 成功の倫理学
第6章 選別装置
第7章 労働を承認する
結論―能力と共通善
東洋哲学の精華を読み解く
竹村牧男 著
青土社
四六判
目次
1 唯識の哲学
唯識の哲学(一)事的世界観としての唯識思想
唯識の哲学(二)仏の本質と仏道の核心
2 華厳の哲学
華厳の哲学(一)事事無礙法界の理路
華厳の哲学(二)華厳唯識の逆説的展開
3 空海の哲学
空海の哲学(一)十住心による仏教の全景
空海の哲学(二)動態的曼荼羅の風光
4 西田の哲学
西田の哲学(一)「超個の個」の宗教哲学
西田の哲学(二)自他間の根源的構造と当為
付篇 鈴木大拙の華厳学―霊性的日本の建設
ベンヤミンの歴史哲学
柿木伸之 著
月曜社
四六判
目次
ベンヤミンの歴史への問いを受け継ぐために
1 想起と救済
想起からの歴史―ベンヤミンの歴史哲学
メシアニズムなきメシア的なものの系譜―ベンヤミンとデリダの「メシア的なもの」をめぐる思考
2 ベンヤミンとハイデガー
反転する時間、革命としての歴史―ベンヤミン、ブロッホ、ローゼンツヴァイクと初期ハイデガー
救済と命運―歴史をめぐるベンヤミンとハイデガーの対決
3 歴史の媒体
切断からの像―ベンヤミンとクレーにおける破壊と構成
像における歴史―ベンヤミンの歴史哲学における構成の理論
4 名もなき者たちの歴史へ
「歴史の概念について」ハンナ・アーレント手稿―解題と翻訳
抑圧された者たちの伝統とは何か―ベンヤミンの歴史哲学における歴史の構成と伝統
残余からの歴史のために
新基礎法学叢書 19
重松博之 著
成文堂
A5判
目次
第1部 ヘーゲル『法の哲学』における承認と法
ヘーゲル『法の哲学』における人格・所有・契約の問題―承認論との関連から
ヘーゲル『法の哲学』における不法の問題―承認論と論理学との関連から
ヘーゲル『法の哲学』における犯罪と刑罰の問題へ―承認論と他者論との関連から
第2部 ヘーゲル承認論の形成と近代自然法学―初期ヘーゲルにおける近代自然法学の批判と再構成
自由・犯罪・刑罰の問題を手掛かりとして
「自然法論文」における自由・犯罪・刑罰の問題
『人倫の体系』における自由・犯罪・刑罰の問題
社会契約説批判と“自然法学”の再構成)
第3部 ヘーゲル承認論における「犯罪と刑罰」
『体系構想3』「精神哲学」における犯罪・刑罰の機能と位置
第4部 ヘーゲル承認論と現代正義論
ヘーゲル承認論の現在―A.ホネットの承認闘争論を中心として
再分配と承認―現代正義論における承認論の位置づけをめぐって
「ポスト真実」時代を読み解く10章
河本英夫、稲垣諭 著
学芸みらい社 地方・小出版流通センター
A5判
目次
序 章:空白のスクランブル交差点 河本英夫
第1章:情報とウェルビーイング 信原幸弘
第2章:出来事と歴史の生成をめぐる試論 三重野清顕
第3章:自覚なきアモータリズム 岩崎大
第4章:生命認識の捻れと逆説 小松美彦
第5章:性というパフォーマンス 稲垣諭
第6章:民族という罠 河本英夫
第7章:無名の生と権力の語り 廣瀬浩司
第8章:平等主義と暴力の基層 小山裕
第9章:陰謀論を無毒化する 野村智清
第10章:流れる歴史──海洋と地球温暖化 畑一成
現代を読み解くキーワード集:世界の輪郭線
Geophilosophy
ドゥルーズ&ガタリ『哲学とは何か』について
叢書・エクリチュールの冒険
ロドルフ・ガシェ 著
大久保歩 訳
月曜社
四六判
目次
第1章 「ギリシアの奇跡」
第2章 どの大地か?
第3章 もはや大地に縛られることのない土着的なもの
第4章 たとえば、友
第5章 飛翔すること
第6章 オピニオンを解放すること
第7章 ギリシアのフラクタル化
第8章 思考‐大地
第9章 大地、自然、コスモス
曽我千亜紀、松井貴英、三浦隆宏、吉田寛 著
ナカニシヤ出版
B6判
目次
プラトン―定義をするとはどのようなことだろうか?
デカルト―すべてを疑うことは可能だろうか?
ウィトゲンシュタイン―「生の問題」を言語で論じることは可能か?
アーレント―孤立と独りぼっちであることと、孤独の違いとは?
主体―「私」は存在するのか?
知覚―物は見かけどおりにあるのだろうか?
他者―他者とはどのような存在か?
欲望―私たちが何かを欲することとは、どのようなことなのか?
存在と時間―時間をとらえることはできるのか?
言語―言語は何を表現しているのか?
芸術―芸術作品の美しさは万人共通だろうか?
労働と技術―労働と技術はどのような関係性にあるか?
歴史―歴史的出来事を語るとは,どのようなことなのだろうか?
理論と経験―理論(知識)は経験に先だつか,それとも経験が理論(知識)の源泉か?
解釈―「正しい解釈」は存在するのか?
物質と精神―私たちは物質の塊でしかないのか、あるいはそうではないのか?
酒井潔 著
法政大学出版局
A5判
目次
第1部 ライプニッツにおける「慈愛」と「共通善」
ライプニッツにおける「慈愛」(caritas)の概念
ライプニッツの社会福祉論
ライプニッツの正義論―社会的公正の政治哲学
第2部 ライプニッツ正義論の共同体論的性格
『弁神論』の政治哲学的ポテンシャル
第3部 一七世紀正義論との対決
ホッブズ主意主義への論駁―『正義の共通概念についての省察』(一七〇三年)を中心に
プーフェンドルフ問題―自然法と神学の切断
ロック自由主義との対決―『統治二論』の批判的読者としてのライプニッツ
第4部 ライプニッツの「正義」概念
初期ライプニッツの「正義」概念―「衡平」(aequitas)を中心に
中後期ライプニッツにおける「衡平」概念
ライプニッツの自然法三段階説
ライプニッツにおける形而上学と政治哲学―正義論としての『モナドロジー』とその射程
第5部 ライプニッツにおける神学―正義論を展望しつつ
『モナドロジー』最終部にみる神学思想のイムパクト
補遺 ライプニッツ研究の現在
現代科学技術と文化の礎
塩尻和子 著
明石書店
B6判
目次
イスラームとは何か
ギリシア科学の受容
ギリシア文明の継承と発展―大翻訳事業
イスラームのイベリア半島征服とヨーロッパへの伝播
商業活動の発展と航海技術
エレガンスと生活文化
錬金術、数学、天文学
医学者と哲学者
西洋中世哲学への影響
イスラーム芸術の世界―アラベスクと建築
十字軍の歴史とレコンキスタ
西洋の発展―脱イスラーム文明
イスラーム文明・近代文明の源流としての意義
護山真也 著
未来哲学双書
未来哲学研究所 ぷねうま舎
四六判
目次
序章 比較思想から見た仏教認識論
第1章 ダルマキールティと仏教認識論の伝統
第2章 仏教認識論の基礎―プラマーナとは何か
第3章 仏教認識論と所与の神話
第4章 知覚と存在―独自相管見
第5章 構想力と実体視
第6章 自己認識と主観性
終章 信仰と理性の中道を目指して
ヘーゲル哲学体系の核心
川瀬和也 著
晃洋書房
A5判
目次
なぜいまヘーゲル論理学なのか
第1部 ラディカルな全体論
ヘーゲル・ルネサンス
概念の全体論
認識論と存在論の弁証法
第2部 経験に開かれた体系
判断とその根拠
推論と経験科学
現象と法則
第3部 生命の一元論
行為論としての目的論
外的合目的性と二元論批判
論理的理念としての生命
稲葉振一郎 著
有斐閣アルマ
有斐閣
四六判
目次
倫理学とは何か?―どのようなことが論じられるのか?
規範倫理学1 功利主義
規範倫理学2 権利論
規範倫理学3 徳倫理学
メタ倫理学1 表出主義
メタ倫理学2 実在論
メタ倫理学3 錯誤説と逆転説
現代倫理学のコンテクスト
政治哲学
応用倫理学1 生命医療倫理学
応用倫理学2 環境倫理学
応用倫理学3 動物倫理学
応用倫理学4 AI倫理学
人間とはどのようなものか?
納富信留 著
筑摩書房
四六判
目次
第1部 ギリシア哲学史序論
ギリシア哲学とは何か
ギリシア哲学資料論
第2部 初期ギリシア哲学
ギリシア哲学の他者
総論―初期ギリシア哲学の枠組み
イオニアでの探究
イタリアでの探究
イオニアでの自然哲学
第3部 古典期ギリシア哲学
総論―古典期ギリシア哲学の枠組み
ソフィスト思潮とソクラテス
ソクラテス文学とプラトン
アカデメイアとアリストテレス
近代日本思想選
三木清 著
森一郎 編集
ちくま学芸文庫 キー29ー3
筑摩書房
文庫
目次
1 ハイデッガーからパスカル マルクスへ
パスカルに於ける人間の研究(抄)
解釈学的現象学の基礎概念 ほか
2 歴史哲学
アリストテレスと西田
ハイデッゲル教授の想い出
歴史哲学(抄) ほか
3 哲学的人間学
制作と技術
哲学的人間学(抄)
構想力の論理(抄) ほか
4 哲学と政治
もしくは行為的直観のゆくえ
ハイデッガーと哲学の運命
時代と道徳(抄) ほか
マイケル・フリーデン 著
山岡龍一、森達也、寺尾範野 訳
ちくま学芸文庫 フー46ー1
筑摩書房
文庫
目次
第1章 甍連なる大御殿―多様性の確認
第2章 リベラルの物語
第3章 リベラリズムという重層
第4章 リベラリズムの形態学
第5章 リベラルの名士達
第6章 哲学的リベラリズム―正義の理想化
第7章 悪用、誹謗、堕落―リベラリズムの苦境
米虫正巳 著
講談社選書メチエ 745
講談社
四六判
目次
第1部 “自然”と“人為”―古代から一七世紀へ
第2部 問い直される自然/人為と“一なる全体”という自然の浮上―狭間としての一八世紀
第3部 “一なる全体”ならぬ“自然”―再び一七世紀から一九世紀へ
第4部 自然かつ人為としての非人間的な“自然”―二〇世紀以降の自然のあり方
第5部 現代的な自然哲学の条件―シモンドンと自然哲学の可能性
第6部 来たるべき自然哲学のために―ドゥルーズと共に“自然”を思考する
村上陽一郎 著
講談社学術文庫 2663
講談社
文庫
目次
I 科学・哲学・神学
1 科学を準備したもの
2 科学のなかのヴェクトル
3 科学の反省
4 未来への展望
IIキリスト教の自然観と科学
1 キリスト教と近代合理主義
2 キリスト教からの科学の「離脱」
3 現代への示唆
III 科学的知識と信仰との異同
植木屋の譬え話
自然科学での実際の話
誰が素粒子を見たか
「見える」ことが「存在する」ことか
「……を見る」と「……として見る」
「……として見る」の基礎構造
「ことば」による把握
「……を見る」ことと「……を存在させる」こと
科学は何によって造られるか
自然科学的理論の「流行」
簡潔性と整合性
価値の世界との「整合性」
「心」の私秘姓
「こころ」の存在
こころと素粒子
自分の「こころ」と他人
人間の「こころ」の特殊性
こころの普遍化への二つの方法
あとがき
学術文庫版あとがき
La chambre du milieu : De Hegel aux neurosciences
ヘーゲルから脳科学まで
カトリーヌ・マラブー著
西山雄二、星野太、吉松覚 訳
シリーズ〈哲学への扉〉
月曜社
四六判
目次
第1部
ヘーゲルと電気の発明
弁証法の否定的なもの ヘーゲルとハイデガーのあいだで―イポリット、コイレ、コジェーヴ
弁証法的否定性と超越論的苦痛―ヘーゲルを読むハイデガー
世界の歴史と喪の可塑性
読解―不完全な隅石、あるいは再び閉じた傷
第2部
隔たりの差異―ハイデガーとレヴィ=ストロース
誰がヘーゲルの狼を恐れるのか
永劫回帰と差異の亡霊
フロイトの二人のモーゼ
性的アイデンティティの構成において何が失われるのか
第3部
神経の可塑性をめぐるイデオロギー的な争点
神経生物学的理性批判のために―ジャン=ピエール・シャンジュー『真、美、善について―新たな神経的アプローチ』について
幻影肢、病態失認、否認―欠損という問題に直面したメルロ=ポンティと現代神経生物学
恩寵と中毒―フェリックス・ラヴェッソン『習慣論』の導入のために
再生されるものたち―幹細胞、遺伝子治療、クローニング
The General Theory of Employment, Interest, and Money
ジョン・メイナード・ケインズ 著
山形浩生 訳
東洋経済新報社
四六判
目次
一般理論
古典派経済学の公準
有効需要の原理
期待が生産量と雇用を決める
所得、貯蓄、投資の定義
消費性向
限界消費性向と乗数
資本の限界収益率
長期期待の状態
金利の理論
流動性を求める心理と事業上のインセンティブ
資本の性質についての考察あれこれ
利子とお金の本質的な性質
雇用の一般理論再説
名目賃金の変化
雇用関数
価格の理論
事業サイクルについてのメモ
重商主義、高利貸し法、印紙式のお金、消費不足の理論についてのメモ
結語:『一般理論』から導かれそうな社会哲学について
明治維新から敗戦まで
岡本拓司 著
名古屋大学出版会
A5判
目次
第1部 科学と出会った明治の日本―科学論の黎明
「科学」の語が意味したもの
天皇の国の科学と科学論―明治期の諸相
第2部 学問的科学論の試み―教養主義と理想主義の科学論
桑木彧雄の科学史と科学論―変革との対峙
田辺元の哲学と科学論―方法と実在
石原純の物理学と科学論―自然科学と世界形象
第3部 諸潮流の形成と展開―マルクス主義の衝撃
マルクス主義科学論の勃興―科学の階級性と自然弁証法を中心に
篠原雄と綜合科学
武谷三男の三段階論
第4部 日本科学論の誕生―科学との対峙から「科学する心」へ
思想統制と科学論―一九三〇年代前半の国民精神文化研究所を中心に
教学刷新と科学論
日本文化としての科学
科学する心―文相橋田邦彦とその周辺
第5部 戦う帝国の科学論―科学精神と日本精神の昂揚と焦燥
綜合科学を枢軸とする積極的世界建設―戦時下の篠原雄
日本科学論の展開
革新官僚の科学論―精神と生活の科学化
戦時下の科学―純粋科学と応用研究、日本精神と科学精神
弘文堂プレップ法学
柘植尚則 著
弘文堂
四六判
目次
1 倫理学とは
2 幸福
3 義務
4 徳
5 道徳判断
6 道徳
7 自己と他者
8 個人と社会
9 正義、自由、平等
10 医療
11 環境
12 科学技術
13 ビジネス
中田基昭 著
経験科学からみた現象学
多賀出版
A5判
目次
第1章 現象学に基づく質的研究の意味と意義
第2章 人間における主観と客観との両義性
第3章 他者経験の現象学から他者の他者経験の解明へ
第4章 人間研究における生の深さとその感受
第5章 現象学的精神病理学からみた現象学
第6章 事例研究による哲学の普遍化
第7章 経験科学からみた相互主観性の現象学
田辺哲学のダイナミズム
杉村靖彦 田口茂 竹花洋佑 その他 著
晃洋書房
A5判
目次
第1部 「種の論理」の意味とその行方
「種の論理」の成立と展開
図式から象徴へ―田辺元とパラドクスの哲学
第2部 「懺悔道」としての宗教哲学
「哲学を懺悔道として親鸞的に考え直す」―懺悔道としての宗教哲学
懺悔道と菩薩行
第3部 死と象徴をめぐる最晩年の思想
田辺元における芸術作品の認知的価値―『マラルメ覚書』と象徴のインフォグラフィックス
田辺元の死と死者の哲学
第4部 「京都学派」の中の田辺哲学
絶対弁証法の成立―中期田辺の根本洞察
論理の“否定”の意味をめぐって―西田‐田辺論争における両者の“転回” ほか
第5部 田辺哲学の今日的可能性
希望のアナクロニズム―田辺哲学における「還相」の時間的構造
田辺元の時間論とハイデッガー批判―田辺哲学研究の新たな方向 ほか
悪夢,そして高貴な夢
A LIFE OF H.L.A.HART
ニコラ・レイシー 著
中山竜一、森村進、森村たまき 訳
岩波書店
A5判
目次
第3部 黄金時代(続き)
イギリス人の目を通して見たアメリカ法理学―ハーヴァード大学一九五六‐五七年期
哲学という視座からみた法―『法における因果性』と『法の概念』
西と東、カリフォルニアとイスラエル―『法・自由・道徳』、「ケルゼン訪問」、『刑法の道徳性』
規律、刑罰、責任
第4部 講座を退いた後で
年老いた改革者と旧弊家の若者たち―ベンサムとブレイスノーズ
悪夢、そして高貴な夢
悪夢,そして高貴な夢
ニコラ・レイシー 著
中山竜一、森村進、森村たまき 訳
岩波書店
A5判
目次
第1部 北と南
ハロゲイト、チェルトナム、ブラッドフォード
オックスフォードの奨学生
敗北から勝ち取った成功―ロンドンと法曹界
第2部 変化と継続性
ジェニファー
法曹学院から軍情報部へ―MI5、結婚、そして父親になる
フェンスの向こう側からのオックスフォード
第3部 黄金時代
法律家に哲学を売る―法理学講座
上野修 杉山直樹 村松正隆 著
岩波書店
A5判
目次
概観 十九世紀フランスにおけるスピノザ主義をめぐって―汎神論、スピリチュアリスム、実証主義
第1部 十九世紀前半
「ドイツ哲学史」導入におけるスピノザ像と汎神論の広がり
「汎神論論争」の中のスピノザ
テーヌのスピノザ主義
フランス社会主義におけるスピノザの不在
第2部 十九世紀後半から二十世紀へ
忘れられたスピノザ主義者、ジュール・プラト(一八二三‐一八九五)
フローベールとスピノザ―『ブヴァールとペキュシェ』をめぐって
ルキエにおけるスピノザの影―ルヌヴィエを媒介に
十九世紀末フランス哲学周辺のささやかなスピノザの影
第二次スピノザ・ルネッサンスの胎動―ジュール・ラニョーの哲学における必然性と無私性
ヴィクトル・デルボスによるスピノザ解釈の特異性―一八九〇年代の文脈の比較において
社会問題を軸にみるシモーヌ・ヴェイユにおけるスピノザ
東洋哲学序説
西平直 著
未来哲学双書
ぷねうま舎
B6判
目次
1 「二重の見」の原風景
「二重の見」とは何か―禅師の三段階モデル
「分節と無分節との同時現成」とは何か―認識、存在、そして、言葉
道元「水、水を見る」―『正法眼蔵』と「二重の見」
「二重の見」―東洋哲学の基本構造
2 深層のコトバ―意識構造モデル・意味分節理論・意味論分析
「二重の見」と「構造モデル」―深層意識におけるイマージュ
コトバの本源的な働き―禅モデルと密教モデル
意味分節理論―「気づく」ということ
意味論分析―『意識と本質』に先立つ英文著作の方法
現象学の異境的展開
池田喬 合田正人 志野好伸 美濃部仁 著
明治大学人文科学研究叢書
知泉書館
A5判
目次
1 アメリカ哲学の体現者としてのハイデガー―ローティ、カヴェル、ねじれた現象学の異境的展開
ハイデガーとアメリカ
ハイデガー・プラグマティズムの誕生―ローティのハイデガー
ハイデガー・アメリカ源流思想の誕生―カヴェルのハイデガー
2 生・存在・リズム―ベルクソンとハイデガー
今なぜリズムなのか
ベルクソンとリズム
ハイデガーとリズム
3 東アジアにおける現象学の展開
東アジアにおける現象学受容史―日本、中国、台湾
洪耀勲の実存理解と風土理解
曾天従の真理論
戦後中国語圏におけるハイデガー受容―「Dasein」の訳語を通して
4 フィヒテの現象概念―『一八〇四年の知識学』第二部の「現象学」
『一八〇四年の知識学』第一部の要約
『一八〇四年の知識学』第二部における「現象」
心と頭を鍛えるために
服部潤 著
上毛新聞社 地方・小出版流通センター
A5判
目次
第1章 精神のはたらき
精神の構造
感性(感覚)と感情(情動) ほか
第2章 存在するもの
西洋近代の観念論
存在する「もの」 ほか
第3章 正しい知識
判断と命題
論理の基礎 ほか
第4章 道徳と幸福
意志(意思決定)の2つの過程
カントの道徳哲学 ほか
第三の価値を追求する
伊集院利明 著
晃洋書房
A5判
目次
第一章 序論
第二章 二つの基礎考察
第三章 反成果主義的な客観説
第四章 生実現形成説
第五章 諸問題の考察により生実現形成説をさらに裏付ける(その1)
第六章 諸問題の考察により生実現形成説をさらに裏付ける(その2)
第七章 展望、見通し
経験の彼方を問う経験論
猪口純 著
晃洋書房
A5判
目次
第1章 徹底的プラグマティズムの帰結―実在論への通路の発見
哲学者ジェイムズの復権
根本的経験論の“根本的”たる所以
パースとの懸隔と近似
プラグマティズム徹底化の帰結
プラグマティズムから多元的宇宙論へ
第2章 複数世界論の転回―複雑性の解消から複雑性の全面受容へ
宇宙及び世界概念の多義性にまつわる問題
“一”への還元―複雑性の縮減と解消の方策としての複数世界論
現象と絶対者のパズル―“充満の原理”と“存在の連鎖”に基づく複数世界の要請
ありのままの世界の受容―外なる複数性から内なる複数性へ
第3章 多元的宇宙の相貌―経験の連続性から心的な宇宙像へ
直接的経験と宇宙の脈動
脈動の舞台―実在の基底的次元
大小様々な意識―実在の階層的秩序
創造と主体性の起源―“私有化”による絶え間ない統一
第4章 多元的宇宙論のシステム論的解釈―その有効性と限界
システム論的世界観と多元的宇宙論の近似と懸隔
精神のシステム論―“情報”による組織化の理論
四象限と累進的進化の構図―内面性の復権
ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜
谷川嘉浩 著
勁草書房
A5判
目次
導入 ジョン・デューイはどうして宗教哲学者なのか
序論 A Common Faithはなぜそう呼ばれるか―共同性、想像力、歴史
第1部 近代アメリカにおける消費・政治・宗教
近代アメリカにおける大衆消費社会の生成と構造
「リベラリズムは豚を焼くために納屋を焼いてしまった」―リップマンとデューイの先入見論
不安定な覚醒者たちの連帯―憂鬱、科学的方法、レトリック
介入する部外者たちの重なり合う関心―二つの公私概念と公私の境界設定をめぐって
第2部 信仰と想像力の哲学
創造的想像力と自然化されたロマン主義―心理学から宗教学へ
消費者に自己超越は可能か―ブーアスティン、デューイ、ニーバー
画一性のディストピアを超えるための二つの戦略―A Common Faithを読むエーリッヒ・フロム
民主主義へのジェファーソン的「信仰」―政治的疎外、自然権、楽観性
知を欲望する、地図を手にする、庭を耕す―図書館と現場を行き来する哲学
対話する子どもたちとともに
森田伸子 著
勁草書房
四六判
目次
第1章 時間について
第2章 地球はなぜあるのだろう?
第3章 「物がある」とはどういうことか
第4章 夢について
第5章 自由について―何が人間を不自由にするのか
第6章 ロボットに心を持たせても良いか
第7章 お金持ちは幸せか―どうしてお金はあるのか
第8章 対話するってどういうこと?
終章 「てつがく」の時間
橋本努 著
岩波書店
A5判
目次
序章 問題と構成
第1章 福祉国家の根本問題
第2章 福祉国家の哲学的基礎―潜勢的可能性としてのケイパビリティ
第3章 いかなる介入を正統化すべきか―リバタリアン・パターナリズムの射程(1)
第4章 自律していない者たちの社会契約―リバタリアン・パターナリズムの射程(2)
第5章 幸福の経済原理―自生的な善き生の理論
人間のフリをした悪魔
高橋昌一郎 著
講談社現代新書 2608
講談社
新書
目次
第1章 数学の天才会
第2章 ヒルベルト学派の旗手会
第3章 プリンストン高等研究所会
第4章 私生活会
第5章 第二次大戦と原子爆弾会
第6章 コンピュータの父会
第7章 フォン・ノイマン委員会
関係の実在論の射程
宇佐美達朗 著
法政大学出版局
A5判
目次
序論
第1章 関係の実在論の唯名論的側面―もう一つの来歴
第2章 類比の認識論的価値―アラグマティクスについて
第3章 前個体的実在の身分―相対性と二重性
第4章 哲学的範例としての発明―トランスダクションについて
第5章 類比的範例主義とメタバシス―哲学の身分
結論
補論1 シモンドンにおける時間と自由、あるいは倫理
補論2 個体横断的なものの位置づけ
丸山俊一 著
NHK出版新書 645
NHK出版
NHK「欲望の時代の哲学」制作班
新書
目次
1章 正解なき状況での選択
2章 思考で倫理は進歩する
3章 唯物主義を越えて、正しく錯覚せよ
4章 道徳哲学が合理的なツールになる
5章 ウイルスが教える「正しい」生き方
6章 「新実在論」誕生の原点へ
7章 「他者が正しい可能性はある」
終章 分断を越える最後のチャンス
カヴァイエスとエピステモロジーの系譜
中村大介 著
青土社
四六判
目次
第1部 ジャン・カヴァイエスの数理哲学―概念・生成・経験
直観主義と論理主義への視座―『公理的方法と形式主義』(一)
「修正された形式主義」の認識論―『公理的方法と形式主義』(二)
カントールと「中心的直観」―『抽象集合論の形成』(一)
デデキントの鎖と「数学的経験」―『抽象集合論の形成』(二)及び「超限数と連続体」
学問論と論理学の問題圏へ―『論理学と学知の理論について』(一)
“概念の哲学”の提唱―『論理学と学知の理論について』(二)
第2部 数学のエピステモロジーをめぐって―現象学との緊張関係
一つの哲学的生成―ブランシュヴィックからカヴァイエスへ
問題としてのイデアと一なる“宇宙”―アルベール・ロトマンのハイデガー読解
数学のエピステモロジーと現象学
「概念の哲学」と二つの数学の現象学―ゲーデルとプラデル
第3部 エピステモロジーの諸相とその周辺
技術のエピステモロジー―ジルベール・シモンドンの哲学の一側面
シモンドンの技術論におけるイマージュと構想力
デュピュイの科学哲学とカタストロフ論
欲動・抵抗・努力
補論 探偵小説生成論序説―パースの記号学から出発して
ポスト・シェリング哲学の行方
菅原潤 著
知泉書館
四六判
目次
第1章 ポストモダンから実在論へ―問題設定
第2章 マウリツィオ・フェラーリスの積極的実在論
第3章 マルクス・ガブリエルの無世界観
第4章 イアン・ハミルトン・グラントの事物化されない自然
第5章 ティモシー・モートンの超過客体
第6章 実在論的転回と人新世
金子晴勇 著
ヨベル新書 065
アウグスティヌスの思想世界
ヨベル 日本キリスト教書販売
新書
目次
1 古代末期の世界
2 不安な心の足跡を訪ねて
3 心の対向性―『告白録』の「心の哲学」
4 精神的発展と思想世界の形成
5 思索の方法―信仰と理性の問題と神学的思索
6 心の機能としての霊性
7 ペラギウス批判と霊性の復権
8 原罪と予定の問題
9 人間学の三分法
10 アウグスティヌスの影響
啓示の哲学 中
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ヨゼフ・フォン・シェリング 著
諸岡道比古 訳
文屋秋栄 鍬谷書店
A5判
目次
啓示の哲学
第九講
第十講
第十一講
第十二講
第十三講
第十四講
第十五講
第十六講
第十七講
第十八講
第十九講
第二十講
第二十一講
第二十二講
第二十三講
統合的解釈の試み
澤田和範 著
勁草書房
A5判
目次
第1部 自然主義
「必然的結合」と因果推論
「一般規則」の発生論的解釈
情念論における「実験的推理法」
第2部 懐疑主義
懐疑と自然
ピュロン主義的メタ哲学
結論
ソクラテスからカント、21世紀の思想家まで
岡本裕一朗 著
文藝春秋
A5判
目次
第一部 なぜ21世紀の哲学者は「テクノロジー」について考えるのか―終焉へ向かうホモ・サピエンスとメディア
第1章 「21世紀の資本主義」の哲学――メディアの終わりと世界の行方
第2章 「人類史」を世界の哲学者たちが問う理由―ホモ・サピエンスはなぜ終わるのか?
第二部 人類史の起源と「メディア」の誕生―「出アフリカ」とホモ・サピエンス
第3章 私たちはどこから来たのか―「ホモ・サピエンス」のはじまり
第三部 「文字」と爆発的進化―哲学の起源とその謎
第4章 ギリシア哲学と「最大の謎」
第5章 「キリスト教」はなぜ世界最大宗教になったのか
第6章 活版印刷術と哲学の大転回
第四部 技術メディアの時代へ――マスメディアの世紀
第7章 「無意識」の発見と近代における「人間」
第8章 20世紀、メディアが生んだ「大衆社会」の哲学
トマス・アクィナス哲学講義
山本芳久 著
新潮選書
新潮社
B6判
目次
第1章 「希望」の論理学
第2章 「愛」はどのように生まれてくるのか
第3章 感情の分類(一)―欲望的な感情
第4章 感情の分類(二)―気概的な感情
第5章 「憎しみ」の根底には「愛」がある
第6章 心の自己回復力―「喜び」と「悲しみ」の仕組み
第7章 「愛」のうちに「喜び」がある
第8章 「もう一人の自分」と出会う
第9章 善には自己拡散性がある―「肯定の哲学」から「肯定の神学」へ
第10章 世界は「善」に満ちている
7つの昔話で学ぶ日本一おもしろい哲学入門
小川仁志、おほしんたろう、谷口崇 著
高橋書店
四六判
目次
第1章 桃太郎
第2章 浦島太郎
第3章 鶴の恩返し
第4章 おむすびころりん
第5章 わらしべ長者
第6章 かぐや姫
第7章 さるかに合戦
野家啓一 著
河合出版
A5判
目次
1 物理学から科学哲学へ
物理少年になる―ガモフ『1、2、3…無限大』
科学哲学への道―廣松渉「世界の共同主観的存在構造」の刺激
科学至上主義からの解放―広重徹「問い直される科学の意味」
2 科学とは何か
はじめに
アインシュタインとモーツァルトはどちらが偉いか?
「科学」はscienceにあらず
ニュートンは「科学者」にあらず
「科学技術」は英語にあらず
3 「科学技術」とどう付き合うか
思想的課題としての三・一一
「トランス・サイエンス」と「リスク社会」
三・一一以後の科学技術倫理
おわりに―CUDOSからRISKへ
質疑応答
ジェネレーション・ギャップを越えて
科学哲学の意味
科学の進歩の象徴としての『鉄腕アトム』
科学者の社会的責任
解説 専門的科学技術への一般市民の参画
人類の歴史と科学技術
専門的科学研究・技術開発と技術デザイン
関連事象に関する知識
科学史的な知の重要性
源河亨 著
慶應義塾大学出版会
四六判
目次
ガイダンス
感情の本質は何か
感情と身体
感情と思考
感情と価値/基本的な感情
複雑な感情/感情と文化
無意識の感情/ロボットの感情
他人の感情を見る
感情と気分/感情と痛み
感情と理性は対立するか
道徳哲学と感情の科学
恐怖を求める矛盾した感情
感情とフィクション
感情とユーモア
全体のまとめ
『全体性と無限』と「人間」の多層性
渡名喜庸哲 著
勁草書房
A5判
目次
第1部 具体的なものと決定的なもの―初期レヴィナスの野心と不安
フッサール現象学から「具体的なもの」―『直観の理論』
初期レヴィナスにおけるハイデガー存在論の受容
「決定的なもの」の重み
第2部 捕囚・エロス・ある
企てられた「体系」―「捕囚手帳」におけるレヴィナス思想の萌芽
文学とエロス―『著作集』第三巻の未刊小説
「世界の終わり」とその後―『実存から実存者へ』
「ユダヤ的存在」をめぐって
第3部 レヴィナスの「転回」―「哲学コレージュ」の周辺で
マニフェストとしての『時間と他なるもの』
「顔」の倫理の誕生―「語句の超越」と「発話と沈黙」
ハイデガーの「権能」批判と「創造」の哲学―『実存の発見』と「権能と起源」
第4部 身体・意味・時間―『全体性と無限』と人間の多層性
「存在論」批判と「倫理」の「優位」
「動物以上、人間未満」―「エトロジー」としての「享受」論
超越論的意味論としての「責任」論
時間性の問いとしてのエロス論
「人間」の多層性
新村聡、田上孝一 著
社会評論社
A5判
目次
第1部 平等の思想史
アリストテレスの平等論
ルソーの平等論
スミスの平等論―スミスは平等主義者か
カントの平等論
J.S.ミルの平等論―富の分配と貧困をめぐって 他
第2部 現代社会と平等
ジェンダーと平等
健康と平等―健康格差の不当さについて考える
障害と平等―障害者のシティズンシップはいかに否定されてきたか、いかに正当化しうるか
動物と平等
情報と平等―情報の平等を推進するものと阻むもの
インターネットと資本の論理 他
中島義道 著
講談社現代新書 2603
講談社
新書
目次
第1章 老哲学者の日常生活
第2章 『宗教論』による筆禍事件
第3章 フィヒテとの確執
第4章 政治に対する態度―『永遠平和論』
第5章 法と道徳―『人倫の形而上学』
第6章 宗教に対する態度―『学部の争い』
第7章 地上のあらゆるものへの興味―『人間学』『自然地理学』
第8章 老衰そして死
講談社現代新書 2601
講談社
クーリエ・ジャポン
新書
目次
第一章 コロナと文明
ユヴァル・ノア・ハラリ「私たちが直面する危機」
エマニュエル・トッド「パンデミックがさらす社会のリスク」
ジャレド・ダイアモンド「危機を乗り越えられる国、乗り越えられない国」
フランシス・フクヤマ「ポピュリズムと『歴史の終わり』」
第二章 不透明な世界経済の羅針盤
ジョゼフ・スティグリッツ「コロナ後の世界経済」
ナシーム・ニコラス・タレブ「『反脆弱性』が成長を助ける」
エフゲニー・モロゾフ「ITソリューションの正体」
ナオミ・クライン「スクリーン・ニューディールは問題を解決しない」
第三章 不平等を考える
ダニエル・コーエン「豊かさと幸福の条件」
トマ・ピケティ「ビリオネアをなくす仕組み」
エステル・デュフロ「すべての問題の解決を市場に任せることはできない」
第四章 アフター・コロナの哲学
マルクス・ガブリエル「世界を破壊する『資本主義の感染の連鎖』」
マイケル・サンデル「能力主義の闇」
スラヴォイ・ジジェク「コロナ後の偽りの日常」
第五章 私たちはいかに生きるか
ボリス・シリュルニク「レジリエンスを生む新しい価値観」
アラン・ド・ボトン「絞首台の希望」
自然法と国家学の要綱
Grundlinien die Philosophie des Rechts oder Naturrecht und Staatswisssenschaft im Grundrisse
ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル 著
上妻精、佐藤康邦、山田忠彰 訳
岩波文庫 青630ー2
岩波書店
文庫
目次
第1部 抽象法
所有
契約
不法
第2部 道徳
故意と責任
意図と利福
善と良心
ニュートンムック Newton別冊
ニュートンプレス
A4変判
目次
1 科学の起源 ギリシャ哲学
哲学のはじまり
最古の哲学者
ピタゴラス
原子論
万学の祖
2 科学を育てた 中世・近世哲学
オッカムのかみそり
近代科学の理念をつくる
自意識
物理学と決定論
経験論1
科学の誕生
3 科学とともに発展した 近世・近代哲学
機会原因論
経験論2〜3
コペルニクス的転回
ラプラスの悪魔
進歩思想と進化論
エーテルの風
マッハの原理
中立一元論
科学的実在論
無意識
集合論の矛盾
論理実証主義
確証理論
反証可能性
パラダイム・シフト
ベイズの定理
ベイズ主義
4 科学と歩む現代哲学
個別科学の哲学
時間の哲学
エントロピー増大の法則
量子論の哲学
多世界解釈
動物倫理
生命倫理
心の哲学1〜2
心の理論
人工知能の倫理
公衆衛生倫理
5 哲学に親しむ10の思考実験
デーモン仮説
中国語の部屋
経験機械
箱の中のムシ
止まった光
ニセの小屋
火星遠隔輸送機
ガリレオの船
ギャバガイ
テセウスの船
哲学マップ
世の中では隠されているいちばん大切なことについて
永井均 著
岩波現代文庫 学術428
岩波書店
文庫
目次
僕が考えていることは人に理解してもらえない
なぜこんな「例外期間」が存在するのか
理性には公的な使い方と私的な使い方がある
しかし理性には超‐公的な使い方もある
一人だけ異教徒の集団に紛れ込んでしまったみたい
気分に浸って想念を流し続けることは考えることではない
哲学には二種類の敵がいる
哲学は祈りを拒否する祈りである
本物の問題であると見なされること自体が嫌がられるような問題がある
問題を自分の悩みとしてではなく「あり方の謎」として捉える能力 他
二十世紀ロシア神名論の哲学
セルゲイ・ブルガーコフ 著
堀江広行 訳
成文社 地方・小出版流通センター
A5判
目次
第1章 言葉とは何か
第2章 発話と言葉
第3章 文法の哲学に向かって
第4章 言語と思考
第5章 「固有」の名前
第6章 神名
付章 イエスの御名についてのドグマのソフィア学的理解
SNSに搾取されないための哲学
マーク・キングウェル 著
上岡伸雄、小島和男 著
集英社新書 1053C
WISH I WERE HERE
集英社
新書
第1部 条件
ここにいられたらいいのに
カテゴリー
インターフェース
第2部 コンテクスト
孤独
叶えられない宿命にある願望
現実になる
確信中毒と理性の足場組み
理性のなかの理性
第3部 危機
永劫回帰
構造的絶望
あり得ない旅
自己消費
第4部 前に進むには
厳格な陶酔
愛
死
謝辞
解説 小島和男
訳者あとがき
問答法から帰納法へ
桂紹隆 著
法蔵館文庫 かー2ー1
法蔵館
A6判
目次
まえがき
第一章インドに哲学はあるか?
第二章インド論理学の構造
第三章インドにおける討論の伝統
第四章帰謬法――ナーガールージュナの反論理学
第五章インド人の思惟方法――帰納法
あとがき
参考文献
文庫版あとがき
参考文献の追加
伊藤亜紗 著
講談社学術文庫 2645
講談社
文庫
目次
序 創造後の創造
1 作品
装置としての作品
装置を作る
2 時間
形式としての「現在」
抵抗としての「持続」―注意をめぐって
行為の法則化―リズムをめぐって
3 身体
“主観的”な感覚
生理学
中村隆文 著
ちくま新書 1544
筑摩書房
新書
目次
第1章 ギリシア・ローマ文化―神話と哲学と法
第2章 ユダヤ教・キリスト教・イスラーム―同じ神を祟める啓示宗教
第3章 インド思想―業と輪廻
第4章 中国思想―「天」と「道」の思想
第5章 日本思想―多面的な日本的価値観
第6章 近代の哲学思想―理性の時代
第7章 現代思想―啓蒙の先にある多様性